【薬学博士監修】ベビーオイルで乾燥が悪化?保湿ケアにおすすめの使い方をご紹介
ベビーオイルは赤ちゃんにも使える、肌刺激が少ないスキンケアオイルとして有名ですよね。低価格なので、大人の肌のお手入れにも使用している人もいるのではないでしょうか。
しかし「ベビーオイルで顔の保湿ケアをしたら肌が乾燥してしまった」というケースも聞かれます。
今回はベビーオイルで乾燥が悪化しやすい原因や、おすすめの使い方についてまとめました。ベビーオイルの種類についてもご紹介しているので、自分に合ったベビーオイルのスキンケアを知りたい人はぜひチェックしてみてください。
目次
- ベビーオイルで乾燥が悪化?その理由は?
- 肌自体の潤いが不足しているから
- 肌のコンディションと相性が悪かったから
- 皮脂分泌が活発になりやすい脂性肌のため
- ベビーオイルを使ったおすすめの保湿ケア方法を紹介
- クレンジング
- パック
- ボディケア
- 好みに合わせて保湿ケアに使うベビーオイルを選んでみよう
- 鉱物油由来
- 天然の成分由来
ベビーオイルで乾燥が悪化?その理由は?
ベビーオイルは肌がやわらかく、刺激を感じやすい赤ちゃんの皮膚の保湿にも使えるスキンケアアイテムです。しかし保湿力に優れているオイルなのに、なぜ大人の肌に使うと乾燥が目立ってしまう場合があるのでしょうか。その理由を詳しく見ていきましょう。
肌自体の潤いが不足しているから
ベビーオイルは肌の潤いを守り、乾燥を予防してくれる力に優れた保湿アイテムです。そのため肌自体の潤いが不足していると、肌の水分と油分のバランスが整いにくくなり、乾燥が目立つケースがあるので注意が必要です。
特に肌の潤いと油分の両方が不足しやすい乾燥肌や、肌のバリア機能が低下しやすい敏感肌は、洗顔後ベビーオイルのみで保湿ケアを完了するのは避けた方が良いでしょう。
肌のコンディションと相性が悪かったから
ベビーオイルはその名前の通り、油分がメインの保湿アイテムです。肌のコンディションが乱れている場合は、油分の多いベビーオイルと相性が悪い場合があります。特に余分な皮脂分泌で悪化しやすいニキビや、肌荒れが気になる時は肌の状態がなめらかに整うまで、使用するのを避けておきましょう。
皮脂分泌が活発になりやすい脂性肌のため
肌質とベビーオイルの相性があまり良くないと、肌の乾燥が進んだり、肌荒れが目立ったりする場合があります。
特に皮脂分泌が活発になりやすい脂性肌や、顔のパーツ毎に皮脂分泌が活発になりやすい混合肌の場合は、肌の潤いと皮脂のバランスが取りにくくなる可能性があるので要注意です。
ベビーオイルを使ったおすすめの保湿ケア方法を紹介
洗顔後にベビーオイルのみで顔の保湿ケアをしようとすると、油分が肌に残ってベタついたり、肌の乾燥が進んだりする場合があります。しかし上手くスキンケアに活用することで、肌の潤いを守りながら、効率の良い保湿ケアをすることが可能です。
今度は肌の乾燥を予防する、ベビーオイルを使ったスキンケア方法について詳しくご紹介していきます。
クレンジング
油分の多いベビーオイルは、ナチュラルメイクを浮かせて落ちやすくするのに向いています。一般的なクレンジングオイルはメイクを落ちやすくするため、洗浄成分として界面活性剤を多く配合していますが、保湿アイテムのベビーオイルには洗浄成分が含まれていません。
洗浄力の高いクレンジングオイルは、メイクと一緒に保湿に必要な皮脂や、肌本来のもつセラミドなどの成分も一緒に洗い落としてしまう可能性があります。
一方ベビーオイルを使ったクレンジングは、肌の潤いを守りながらメイクを浮かせて落ちやすくしてくれるので肌負担が少なく、保湿に必要な成分もキープしやすいというメリットがあります。
ベビーオイルのクレンジングを試してみたい時は、このようなポイントを意識してみてください。
- オイルの使用量は100円玉分くらいを目安に
- ポイントメイクは先に落としておく
- 顔全体にオイルをなじませたら、コットンや蒸しタオルでふき取る
- 拭き取った後は洗顔で油分を洗い流す
肌になじませたベビーオイルは、そのままにしておくと浮いたメイクが肌に残ってしまうので、必ず拭き取って落としましょう。拭き取った後は皮膚に油分のベタつきが残るので、洗顔で洗い流すとさっぱりできますよ。
パック
ベビーオイルのパックは、洗顔後の肌に化粧水や美容液をなじませた後、ベビーオイルを顔全体に薄くつければOKです!皮脂分泌が少ない目元や、乾燥しやすい頬はやや多めにオイルをなじませても良いでしょう。洗い流す必要がないので、手軽に普段のスキンケアにとり入れやすい方法です。
皮膚の表面にベビーオイルの油分が膜のようになじみ、化粧水や美容液の潤いや栄養を長くキープしてくれるので、肌の潤いと油分のバランスが整います。洗顔後にベビーオイルのみで保湿するよりも、肌がやわらかくなめらかな状態を保ちやすくなります。
ボディケア
ベビーオイルをボディオイルや、ボディクリーム代わりにして保湿をするのはもちろん、砂糖をベビーオイルに混ぜてボディスクラブの代わりにボディの角質ケアもできます。体温で溶けやすい砂糖を混ぜるので、「市販のボディスクラブは刺激が強くて苦手」という人にもおすすめです。
ボディスクラブに使う場合は、ベビーオイル:3に対して砂糖:1が目安です。砂糖は溶けやすいので、ボディスクラブを使う直前でオイルと混ぜ合わせましょう。混ぜ合わせたら、肌のゴワつきが気になる部分につけて、指先でクルクルとなじませます。最後にシャワーでよく洗い流せばOKです。
スクラブ感が物足りない時は、粒子の細かい塩を砂糖の代わりに使うのもおすすめです。
好みに合わせて保湿ケアに使うベビーオイルを選んでみよう
ベビーオイルは大きく分けると、鉱物油由来のタイプと天然の成分由来のタイプに分かれています。テクスチャーにはあまり違いはありませんが、含まれる油分の種類が違うので保湿力や肌なじみの良さが少々異なります。
今まで使ったベビーオイルと相性が合わなかった場合は、どちらのタイプを使ったのかチェックしてみるのもポイントです。
鉱物油由来
鉱物油由来のベビーオイルは、「ミネラルオイル」を主成分にして作られています。ミネラルオイルは石油由来の油分ですが、皮膚の保湿に使うために不純物を丁寧に精製されているのでガソリンのような臭いや危険性の心配はありません。
医薬部外品などで販売されているワセリンにも、ミネラルオイルが配合されています。
保湿力に優れた無鉱油タイプのベビーオイルはですが、肌の角質層には浸透しにくいですが、ため、肌に潤いを与えて保湿する力は期待できません。肌表面の潤いを守り、水分が蒸発しないように長くキープしてくれる力に優れたオイルといえます。
天然の成分由来
天然の成分が由来のベビーオイルは、植物の種や果実から抽出したオイルや動物由来の油分がメインに使われています。植物由来の成分にはホホバオイル、カレンデュラオイル、ヒマワリ種子油、プルーン種子油などが使われています。動物由来の成分はサメ由来のスクワランオイルや、馬由来の馬油などが有名です。
天然の成分が由来のベビーオイルは鉱物油由来とは違い、角質層まで浸透して肌になじみやすく、肌に潤いを与えて、皮膚の水分と油分のバランスを整えてくれます。肌になじみやすい分、水分の蒸発を防ぐ保湿力はマイルドなので、小まめに保湿ケアで使いたい人に向いています。
自分の肌とベビーオイルの相性をチェックしてから保湿ケアを試してみて
せっかくベビーオイルで保湿したのに、肌が乾燥してしまうのは悲しいですよね。ベビーオイルは保湿力に優れていますが、肌質や肌の状態によっては乾燥を招いてしまう場合があります。
今回ご紹介したベビーオイルを使ったスキンケア方法や、ベビーオイルの種類を参考にしながら自分の肌との相性をよくチェックして保湿ケアに挑戦してみてください。
監修者
薬学博士・杜 垚
東京大学農学部を首席の成績で卒業、同年東京大学農学部長賞を受賞。
東京大学大学院薬学系研究科で分子薬学博士号を取得。
大手化粧品会社にてスキンケア、ヘアケア、クレンジングの研究開発や成分配合に長年従事。
2020年株式会社Merry Plusを設立、代表取締役に就任。
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