【薬学博士監修】メラニン毛穴とは?毛穴が黒く目立つ原因からスキンケア方法までご紹介
「黒い毛穴が目立って肌全体が汚く見える…」と悩んでいませんか。黒く目立つ毛穴は、毛穴周りの皮膚の色素沈着が原因の可能性もあるので要注意です。
今回は毛穴が黒く目立って見える、『メラニン毛穴』について詳しくまとめてみました。メラニン毛穴が起こる原因、スキンケア方法もご紹介しているので、黒くポツポツとした毛穴にお悩みの時は、ぜひチェックしてみてくださいね。
目次
- メラニン毛穴とは
- 肌のザラつきが少ない
- ドーナツ状に毛穴に黒ずみが目立つ
- メラニン毛穴が目立つ原因とは
- スキンケアなどの肌摩擦
- ターンオーバー周期の遅れ
- 紫外線によるダメージ
- メラニン毛穴ケアにおすすめのスキンケア方法
- クレンジング・洗顔はゴシゴシ擦らない
- 有効成分配合の化粧品でお手入れする
- 毎日UVカット対策をしっかり行う
- 定期的にピーリングケアをとりいれる
メラニン毛穴とは
メラニン毛穴とは毛穴周りの皮膚が色素沈着を起こし、黒っぽく毛穴が目立っている状態です。メラニン色素が過剰に分泌されたり、肌のターンオーバーが正常に整わなかったりすると目立ちます。
またメラニン色素の沈着が原因のため、真っ黒というよりも、やや薄めの茶色っぽい色をしているのが特徴です。他にもメラニン毛穴には、このような特徴があります。
肌のザラつきが少ない
メラニン毛穴は色素が角質層に沈着している状態のため、皮膚表面にはザラつきがほとんど目立ちません。同じ黒ずみ毛穴でも、毛穴に角栓が詰まり酸化して黒く見える場合は、皮膚表面の凸凹が目立ちやすくなります。
また毛穴に角栓が詰まった場合は黒い毛穴周りを触るとザラつきがあるので、メラニン毛穴かどうか判別しやすいでしょう。
ドーナツ状に毛穴に黒ずみが目立つ
遠目に見るとメラニン毛穴も、黒い角栓が詰まった毛穴も似たように見えますが、鏡でよく確認してみると、メラニン毛穴の黒ずみは毛穴周りが濃く見えます。ドーナッツのように毛穴周りが茶色く色素沈着が広がり、毛穴自体は色が周囲よりも濃くないのが特徴です。
一方黒い角栓が詰まっている毛穴の場合は、角栓自体が黒っぽい色をしているため、毛穴全体が黒っぽく見えます。
同じ黒い毛穴に見えてもそれぞれに違いがあるので、毛穴の黒ずみに悩んだ時はよく見比べてみてください。
メラニン毛穴が目立つ原因とは
毛穴周りにメラニン色素が沈着することで目立つメラニン毛穴ですが、どのようにして起こるのでしょうか。今度は、メラニン毛穴が起こりやすい原因をご紹介していきます。
スキンケアなどの肌摩擦
毎日のクレンジングや、洗顔などで顔をゴシゴシと擦ってお手入れをしていませんか。強い肌摩擦は皮膚を刺激して、メラニン色素の分泌を活発化させる可能性があります。
そもそもメラニン色素とは、外からの刺激から肌を守るために分泌される物質です。肌刺激が強いと、刺激から肌を守ろうとメラニン色素の分泌が過剰になります。
特にメイクや、皮膚の汚れをしっかり落とそうとして、肌をゴシゴシ擦ってしまわないように気をつけましょう。
また黒い角栓が毛穴に目立つ場合、角栓を無理やりとろうとして毛抜きや、爪で押し出すのもNGです。毛穴周りを皮膚に強い刺激が加わり、メラニン毛穴が起こりやすくなる可能性があります。
ターンオーバー周期の遅れ
メラニン毛穴が目立ちやすくなる原因の1つには、肌が生まれ変わるターンオーバーの周期の遅れも関係しています。メラニン色素が過剰に分泌され、角質に沈着しても、通常であれば古くなった角質とともに剥がれ落ちて、自然に目立たなくなります。
しかしターンオーバーが遅れてしまうと古い角質が剥がれにくく、色素沈着した角質が毛穴周りで目立ってしまいます。さらに肌の生まれ変わるサイクルは、20歳をピークに徐々に低下し始め、年齢を重ねるにつれてさらに遅くなっていくため、加齢とともにメラニン毛穴に悩んでしまう人も多いです。
紫外線によるダメージ
若い世代でもメラニン毛穴の悩みを抱えている人の場合は、紫外線が原因となっている可能性があります。紫外線が肌に当たると刺激となり、メラニン色素が過剰に分泌される原因になるので注意が必要です。
太陽には、異なるいくつもの波長の紫外線が含まれています。さらに私たちの肌まで届き、影響を与える紫外線がUVA波と、UVB波です。
特にUVB波は、角質層の表面に強いダメージを与えやすく、肌刺激が強いのが特徴です。UVA波はUVB波よりも与えるダメージは弱いものの、真皮まで届く長い波長のため、蓄積しやすいという特徴があります。
UV対策が十分でなかったり、肌がデリケートだったりすると紫外線のダメージを受けやすくなるため、メラニン色素が過剰に分泌されてしまう可能性があるので要注意です。
メラニン毛穴ケアにおすすめのスキンケア方法
メラニン毛穴の特徴を見てきましたが、実際にはどんなお手入れをすればいいのでしょうか。セルフケアで可能な、メラニン毛穴が気になるときのスキンケア方法をご紹介します。
クレンジング・洗顔はゴシゴシ擦らない
スキンケアの中でも洗い落とすクレンジングや、洗顔は無意識でも肌刺激が多くなります。しかしメイクをしっかり落としたい時や、毛穴に詰まった汚れまでしっかりと洗い流したい時でも、皮膚はゴシゴシと擦らずなでるように軽い力加減を意識してみましょう。
特に目元や、鼻周り、あご周りは顔の凹凸が多いため、つい力を入れて洗いがちです。しかし皮膚を擦り洗いするよりも、メイク落としや洗顔料に含まれる洗浄成分の力で、さっぱりと洗い流すのがポイントです。
有効成分配合の化粧品でお手入れする
メラニン毛穴が気になる時には、美白※の有効成分が配合された医薬部外品のスキンケアアイテムを使うのもおすすめです。メラニンの生成を抑制して、シミ・そばかすを予防してくれます。
このような有効成分が配合されているかどうか、成分表をチェックしてみてください。
- ビタミンC誘導体
- トラネキサム酸
- ナイアシンアミド
- カモミラET
- アルブチン…など
ただ肌質によって刺激を感じる場合もあるので、肌がデリケートな場合は注意が必要です。刺激が気になる時は、一緒に保湿成分が配合されているものや、パッケージに『低刺激性』とあるものを試してみると良いでしょう。
(※メラニンの生成を抑制しシミ・そばかすを予防するケアのこと)
毎日UVカット対策をしっかり行う
日差しが強い時や、屋外で過ごす時だけ日焼け止めを小まめに塗っていませんか。実は紫差しが弱い雨の日や曇りの日でも弱めですが、紫外線は降り注いでいます。日差しの強さだけに左右されず、日焼け止めを使う習慣をつけるのがおすすめです。
定期的にピーリングケアをとりいれる
メラニン毛穴のケアに欠かせないのが、定期的なピーリングケアです。ピーリングとはタンパクが主成分の古い角質を剥がれやすくし、洗い流してなめらかな肌に整えるスキンケアのことです。
セルフケアでピーリングを行う場合は、このような成分が配合されたクレンジングや洗顔を定期的に使ってみましょう。
- AHA(α-ヒドロキシ酸)…リンゴ酸・クエン酸・乳酸・グリコール酸など
- BHA…サリチル酸など
ピーリングに含まれる洗浄成分は肌刺激になりやすいので、週に1〜2回程度のお手入れを目安に行うのがポイントです。
また肌刺激が気になる場合は、上記の成分と一緒に肌荒れを予防してくれる『グリチルリチンK2』、『アラントイン』など、肌荒れに有効な成分が配合されたタイプを選んでみましょう。
メラニン毛穴の目立たないクリアな素肌を目指そう
毛穴が黒く目立つ場合には、メラニン色素の沈着による『メラニン毛穴』と、毛穴に詰まった角栓が黒く目立っているケースがあります。
今回はメラニン毛穴の特徴や、スキンケア方法について詳しくご紹介しました。メラニン毛穴は肌刺激や、紫外線、肌のターンオーバーなど様々な原因があるので、普段のライフスタイルや、スキンケア方法をチェックしながら、ご紹介した方法を参考にしながらお手入れをしてみてくださいね。

監修者
薬学博士・杜 垚
東京大学農学部を首席の成績で卒業、同年東京大学農学部長賞を受賞。
東京大学大学院薬学系研究科で分子薬学博士号を取得。
大手化粧品会社にてスキンケア、ヘアケア、クレンジングの研究開発や成分配合に長年従事。
2020年株式会社Merry Plusを設立、代表取締役に就任。
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