【薬学博士監修】乾燥肌の原因はビタミン不足?おすすめの栄養素とお手入れ方法をご紹介
「最近肌が乾燥するな」と感じていませんか?お肌のコンディションは、肌質だけではなく栄養バランスの乱れでも変化します。もしかすると、乾燥肌の原因は、肌に必要なビタミンが不足しているからかもしれません。
そこで今回は、乾燥肌と関わりが深い「ビタミン」についてまとめました。記事を最後まで読んで、肌を内側からサポートする食生活のヒントを見つけてください。
目次
乾燥肌の原因はビタミン不足?
乾燥肌になってしまうのは、ビタミンが不足している食生活が原因かもしれません。肌が乾燥していると感じたら、毎日のスキンケアだけではなく、食習慣の見直しをしてみるとよいでしょう。
私たちの体や肌は、食事で摂っている栄養素からできています。口から摂った栄養素が血液中に取り込まれ、肌や体の健康に役立てられているのです。そのため、栄養バランスが乱れると、肌に影響を及ぼします。特に「ビタミン」は、美肌を作るために欠かせない栄養素。ビタミンが不足してしまうと、肌の機能が弱まりやすくなり、乾燥肌になってしまうのです。
では、乾燥肌にならないためには、どのビタミンを摂るとよいのでしょうか?乾燥肌が摂りたい栄養素を、詳しく見ていきましょう。
乾燥肌にならないための栄養素
乾燥肌にならないためには、ビタミンやタンパク質を意識して摂ることをおすすめします。特に、以下のビタミンやタンパク質をバランスよく取り入れることが重要です。
- ビタミンA
- ビタミンB群
- ビタミンC
- ビタミンE
- タンパク質
ビタミンAやBは皮膚の健康維持に効果的な栄養素、ビタミンCやEは肌の酸化を抑える栄養素です。さらに、タンパク質は皮膚や筋肉、血液など体の材料になる栄養素といわれています。これらが不足すると、肌の状態が悪くなり乾燥して潤いが失われます。これらをバランスよく摂って、肌や体の機
能を正常に機能させるサポートをすることが重要なのです。たんぱく質とビタミンCを一緒にとるとコラーゲンの生成が促進されます。
特にビタミン「A・B・C・E」は、乾燥肌にならないために重要な栄養素。それぞれの働きや、豊富に含まれる食材について、さらに詳しく知っていきましょう。
乾燥肌におすすめのビタミンは「A・B・C・E」
乾燥肌が積極的に摂りたいビタミンは「A・B・C・E」です。それぞれの栄養素の働きと、豊富に含まれている食材をご紹介します。
乾燥肌におすすめの「ビタミンA」
ビタミンAは、皮膚や粘膜の健康を保つとされている栄養素です。粘膜に多く存在しているので、不足すると目が乾いたり、目の乾燥が気になったりもします。
ビタミンAを食事から摂るときには、調理方法にひと工夫するのがおすすめです。ビタミンAは脂溶性。そのため、油と一緒に調理すると効率よく摂取できます。揚げ物や炒めものとして、メニューに追加するとよいでしょう。生野菜を食べるときは、ドレッシングに油を使うなどして、工夫してみてください。
ビタミンAが豊富な食材
- スモークレバー
- 食塩不使用バター
- 卵黄
- うなぎ
- わかめ
- あゆ
- あんこう
- にんじん
- モロヘイヤ
- パセリ
- ほうれん草 など
乾燥肌におすすめの「ビタミンB群」
ビタミンB群には、B1・B2・B6・B12・葉酸・パントテン酸・ナイアシン・ビオチンといった8種類の栄養素があります。その中でも乾燥肌におすすめのビタミンはビタミンの中で皮膚に良いのは、B2とB6。タンパク質をエネルギーに変換するのをサポートしたり、皮膚の健康維持に役立ったりする栄養素です。「肌のビタミン」と呼ばれることがあるほど、美肌のために欠かせないビタミンなのです。
ビタミンB2とB6は水溶性のため、水に溶けやすい特性を持ちます。調理などで壊れやすい栄養素なので、摂り方にも注意が必要です。加工品ではなく、生の食品から摂取するのがおすすめ。すでに調理してある加工品では、栄養素が壊されている可能性があります。できるだけ、生の食品を選ぶようにしましょう。
①ビタミンB2が豊富な食材
- 豚レバー
- 牛レバー
- 鶏レバー
- アーモンド
- 納豆
- モロヘイヤ
- うなぎ蒲焼き など
②ビタミンB6が豊富な食材
- カツオ
- マグロ
- 鮭
- 鶏ささみ
- 鶏レバー
- にんにく
- 赤パプリカ
- バナナ
- 玄米
- 豚ヒレ など
乾燥肌におすすめの「ビタミンC」
ビタミンCは、皮膚に必要なコラーゲンの合成をサポートする栄養素です。じつは、私たちの体の約30%を占めているのは、コラーゲンと呼ばれる繊維状のタンパク質。そのコラーゲンを合成するために、ビタミンCは欠かせない栄養素なのです。さらに、ビタミンCは抗酸化作用も期待できる栄養素。乾燥肌対策としてはもちろんですが、美肌を維持するためにも欠かせないビタミンなのです。
ビタミンCは、体の中で合成できない栄養素です。水溶性ビタミンなので、水に溶けやすく熱に弱い性質があるのも特徴。さらに、ビタミンCは摂った後の排出スピードが早い栄養素です。1日数回にわけてこまめに摂るのが効果的なので、サプリメントなどを活用すると続けやすいでしょう。
ビタミンCが豊富な食材
- 黄ピーマン
- 赤ピーマン
- キウイ
- いちご
- ネーブル
- レモン
- キャベツ
- じゃがいも
- さつまいも
- ブロッコリー
- 菜の花 など
乾燥肌におすすめの「ビタミンE」
ビタミンEは、体や皮膚の健康維持のために働く栄養素です。血行促進作用があるのもポイント。皮膚の新陳代謝を高めたり、メラニンの排出をサポートしたりする効果が期待できます。乾燥肌対策だけではなく、シミやそばかすのケアをしたい方も積極的に摂るとよいビタミンです。
ビタミンEは、脂溶性ビタミン。生で摂るよりも、油と一緒に調理ができる炒めものや揚げ物などのメニューがおすすめです。吸収率が高くなるといわれています。
ビタミンEが豊富な食材
- 卵
- 大豆
- アボカド
- アーモンド
- オリーブオイル
- 胚芽油
- うなぎ
- たらこ
- めかじき
- かぼちゃ など
乾燥肌の症状を感じたら、食事だけではなくスキンケアでもビタミン補給をすることをおすすめします。次の章では、乾燥肌におすすめの美容成分をご紹介します。
乾燥肌はスキンケアでもビタミン補給が必要!
乾燥肌のスキンケアでは、以下2種類のビタミンを取り入れたお手入れをしていきましょう。
- ビタミンA
- ビタミンC
ビタミンAは、肌の新陳代謝サポートに繋がります。ビタミンCは、乾燥が原因の毛穴やくすみのケアができるとされています。化粧品を購入するときは、配合されている美容成分を確認してみましょう。
乾燥肌は、ビタミンA・Cだけではなく、肌にうるおいを与える代表的な保湿成分を知っておくとよいでしょう。スキンケア製品を迷わずに選べるようになるはずです。
ビタミンA・Cをはじめとする、乾燥肌におすすめの保湿成分をご紹介します。
乾燥肌におすすめの保湿成分
- レチノール、パルミチン酸レチノール(ビタミンA)
- ビタミン誘導体(ビタミンC)
- ヒアルロン酸
- コラーゲン
- ヒト型セラミド
- グリセリン など
ただし、ビタミンAは肌のターンオーバーを促す働きもありますので、多量のビタミンAを補給すると、角質が剝がれてお肌のバリア機能が低下する場合があります。ですので、敏感肌の方は使用濃度や使用量に気を付けたり、パッチテストをしたりするなど使用される際は注意する必要があります。
乾燥肌は、スキンケア製品の配合成分などを考慮して選ぶようにしてみてください。
乾燥肌はビタミン補給とお手入れを続けよう
今回は、乾燥肌におすすめの「ビタミン」についてご紹介しました。肌が乾燥したら、スキンケアだけではなく、バランスの良い食生活を送るようにしてみてください。記事を参考に、内側から肌をサポートする食生活のヒントを見つけてくださいね。
監修者
薬学博士・杜 垚
東京大学農学部を首席の成績で卒業、同年東京大学農学部長賞を受賞。
東京大学大学院薬学系研究科で分子薬学博士号を取得。
大手化粧品会社にてスキンケア、ヘアケア、クレンジングの研究開発や成分配合に長年従事。
2020年株式会社Merry Plusを設立、代表取締役に就任。
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