【薬学博士監修】保湿しすぎはお肌に悪い?保湿しすぎを防ぐスキンケアのポイントは?
毎日丁寧にスキンケアをしていても、肌の調子が整わないことはありませんか。夏のエアコンや、冬場で乾燥が気になると、保湿ケアをたっぷりとしている人も多いですよね。しかし保湿のしすぎは肌に良くないとも言われます。
今回は、保湿しすぎると肌にはどんな影響があるのかをまとめました。保湿しすぎを防ぐスキンケアのポイントもご紹介しているので、乾燥が気になるときの保湿対策としてもぜひ参考にしてみてください。
目次
- 保湿しすぎはお肌に悪い?
- 過度な保湿はニキビや毛穴の詰まりの原因に
- お肌の赤みが目立つケースも
- 保湿しすぎを防ぐスキンケアのポイント
- 洗顔のしすぎに気をつける
- ニキビがあるときは油分の多いアイテムは避ける
- 肌なじみの良いテクスチャーのアイテムを選ぶ
- 肌悩みに合わせてスキンケアを選ぶ
保湿しすぎはお肌に悪い?
肌の乾燥が気になるときは、たっぷりと保湿ケアをしてお肌にうるおいを与えている人も多いですよね。しかし顔全体がべったりとするまで、保湿ケアをするのは保湿ケアをしすぎている可能性があります。
保湿しすぎると、肌にはどんな影響があるのか、詳しく見ていきましょう。
過度な保湿はニキビや毛穴の詰まりの原因に
肌がベタベタするほど毎日スキンケアをしていると、皮膚の上に長時間化粧品の成分が残りやすくなります。そのため成分に含まれている油分が皮膚の古い角質や、余分な皮脂と混ざり合い、ニキビ・毛穴詰まりの原因になることも。
肌質にもよりますが、美容オイルや保湿のための油分が含まれやすい乳液、フェイスクリームでたっぷりと保湿すると、肌本来の油分とうるおいのバランスが崩れてしまう可能性も。
特に皮脂分泌が多めで、肌のうるおいもたっぷりとある脂性肌タイプの人や、顔のパーツによって脂性肌のような特徴をもちやすい混合肌の人は、油分の多い保湿アイテムを多用するのは注意が必要です。
お肌の赤みが目立つケースも
肌には本来潤いを溜めこむ力が備わっています。その1つが皮脂や汗、角質などが混ざり合い、肌に潤いを留めてくれるバリアを作る「皮脂膜」です。皮脂膜は肌のうるおいが蒸発しないように守ってくれる働きをもっています。
ただ皮脂膜に必要な皮脂も過剰に分泌されてしまうと、肌のうるおいと油分のバランスが崩れてしまい、正常に働きにくい状態になってしまいます。そのため保湿ケアと同じくらい、クレンジングや洗顔といった洗い流す工程のケアも重要です。
肌の乾燥が目立つ場合は、たっぷりと保湿する前にクレンジングや、洗顔を見直すことも大切です。洗浄力の強いクレンジングや、洗顔料を頻繁に使っていると、いくらたっぷりと保湿しても、肌が荒れやすく、肌の赤みが目立ってしまう場合があります。
また先ほどのように、保湿しすぎはニキビが目立つ原因となる可能性があり、ニキビが炎症を起こしてしまうことで肌に赤みが目立つ場合もあります。
保湿ケアはクレンジングや洗顔の後の肌にうるおいを与えてくれますが、肌負担のかかりやすい洗い流すスキンケアのやりすぎには要注意です。
保湿しすぎを防ぐスキンケアのポイント
保湿をしすぎを防ぐには、どのようにスキンケアでお手入れを行うと良いでしょうか。保湿しすぎを防ぐスキンケアのコツをご紹介します。
洗顔のしすぎに気をつける
まずは洗い流すスキンケアであるクレンジング、洗顔をチェックしてみましょう。UVカット指数の低い日焼け止めや、肌に負担の少ないミネラルファンデーションでナチュラルメイクをしている場合は、皮脂膜を守りながら洗えるクレンジングや、洗顔料がおすすめです。
一般的なオイルクレンジングは、濃いメイクもすっきりと洗い流してくれますが、肌本来の保湿機能に欠かせない皮脂まで落ちやすくなります。
ウォータープルーフ加工の落ちにくいメイクをしたときや、肌のゴワつきが気になるときにだけ皮脂膜に刺激の少なく洗浄力の高いクレンジングを使用します。例えば、肌バリアに優しいクレンジングオイルやクレンジングバーム、クレンジングクリームがおすすめです。ナチュラルメイクの場合はミルククレンジングや、ジェルクレンジングでメイクオフをして肌本来の保湿力を低下させないように心がけてみましょう。
また脱脂力の高い洗顔料を高い頻度で使用していると、肌のバリア機能が低下してしまう可能性もあります。洗顔後に肌がつっぱるような感じがしたり、すぐ皮膚がカサついてしまったりする場合は、保湿に必要な皮脂まで洗い落ちているケースもあるので、洗顔料を見直してみるのもおすすめです。
ニキビがあるときは油分の多いアイテムは避ける
ニキビができてしまったときは、油分の多い保湿アイテムは避けて、肌にうるおいを与えてくれるサラッとしたテクスチャーのアイテムを使って保湿しましょう。特に美容オイルや、油分の多いクリームは一旦使用をお休みして、肌のコンディションを整えてから使い始めるのがおすすめです。
ニキビが気になるときはサラッとした美容液、ベタつきにくく水分と油分のバランスがとれた乳液などで、肌の様子を見ながらお手入れしてみましょう。
肌なじみの良いテクスチャーのアイテムを選ぶ
保湿しすぎを予防するには、自分のお肌と相性の良い肌なじみの良いテクスチャーのスキンケアアイテムを使うことも大切です。肌がベタベタするほど保湿ケアをしていると、肝心な化粧品の成分が十分に角質層へ浸透していないケースも。
特に『化粧水はたっぷり使うほどいい』という人もいますが、肌の角質層にすべて浸透するわけではありません。メーカー側が推奨している量を守るのがポイントです。
肌悩みに合わせてスキンケアを選ぶ
乾燥しやすい肌の人も、肌のコンディションが乱れてしまうとニキビに悩むことはありますよね。先ほどご紹介したように、保湿しすぎはニキビの原因になる場合があります。
肌悩みに合わせてスキンケアを選ぶことも、保湿しすぎを防ぐ大切なポイントです。ニキビが気になるときは、肌のバリア機能を整えてくれるセラミドを配合したスキンケアがおすすめです。特に油分が多く配合されているものは避けて、肌の水分と油分のバランスを整えてくれるなじみやすいテクスチャーのタイプを選んでみましょう。
また肌の赤みが気になるときは化粧品のパッケージや、成分表を確認してみるのがおすすめです。低刺激性や、弱酸性、無添加処方など、ゆらぎやすく赤みが目立ちやすい肌と相性の良いアイテムはたくさんあります。
ただべったりと保湿するのではなく、肌悩みの特徴に合わせたスキンケアでお手入れをしてみましょう。
肌に適した保湿ケアでうるおいのある美肌を長く保とう
たっぷりと肌がベタつくまで保湿するのが、肌に合うお手入れとは言えません。保湿しすぎることで、ニキビや肌の赤みが目立ってしまう場合もあるので注意が必要です。
また肌の乾燥が気になる場合でも、肌質や肌悩みによって相性の良いスキンケアや、お手入れ方法は異なります。今回ご紹介したスキンケアのポイントをチェックしながら、あなたの肌に適した保湿ケアで、うるおいのある美肌を長くキープしていきましょう。
監修者
薬学博士・杜 垚
東京大学農学部を首席の成績で卒業、同年東京大学農学部長賞を受賞。
東京大学大学院薬学系研究科で分子薬学博士号を取得。
大手化粧品会社にてスキンケア、ヘアケア、クレンジングの研究開発や成分配合に長年従事。
2020年株式会社Merry Plusを設立、代表取締役に就任。
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