【薬学博士監修】紫外線の影響で肌が乾燥する?肌荒れが目立つ原因とお手入れ方法を紹介!

屋外で長い時間過ごしているとお肌がカサついていたり、メイクが粉っぽくなっていたりすることはありませんか。毎日のスキンケアで保湿を意識していても、肌の乾燥が気になるときは紫外線の影響があるかもしれません。

今回は、紫外線とお肌の乾燥について詳しくご紹介していきます。紫外線が強い時期や、日差しが気になる夏場はどんなスキンケア対策をしたらいいのかも合わせてお届けするので、ぜひ参考にしてみてください。

 

目次

     

     

    紫外線を浴びるとお肌が乾燥する?

    紫外線を浴びるとお肌が乾燥する?


    肌に紫外線が当たると、がダメージを受け肌細胞が傷つきやすくなります。この紫外線によるのダメージが、肌の乾燥を目立たせてしまう原因になるのです。

    また日焼けも紫外線によって皮膚がダメージを受けることで、起こる現象の1つ。体が刺激から肌を守ろうとしてメラニン色素の分泌を活発にさせ、皮膚の色が濃くなります。

    なぜ紫外線のダメージで肌細胞が傷つくと、お肌が乾燥してしまうのでしょうか。


    肌のバリア機能が低下してうるおいが維持しにくくなるから

    肌のバリア機能が低下してうるおいが維持しにくくなるから


    紫外線で表皮の一番外側、角質層の表面がダメージを受けると、肌に本来備わっている水分を溜め込む力である、肌のバリア機能が低下してうるおいが維持されにくくなります。

    そのため毎日スキンケアをしていても肌本来のうるおい機能が弱まってしまうので、肌の水分が蒸発しやすくなったり、皮膚の油分と水分のバランスが乱れてしまったりと、保湿しているのに乾燥を感じてしまうことが多いのです。肌のバリア機能は紫外線のダメージでも低下してしまうため、特に紫外線料が多い時期や、日差しの強い夏場は注意が必要です。


    皮脂分泌が過剰になり肌荒れが目立つケースも

    皮脂分泌が過剰になり肌荒れが目立つケースも


    また肌のバリア機能が低下することでお肌を乾燥から守ろうと、皮脂分泌が過剰になる場合もあります。

    肌が油分でテカリやすくなるため、一見肌が乾燥しているとわかりにくいのですが、皮膚表面は油分でツヤツヤしていても、肌の内側は水分不足になっていることも。皮膚表面の皮脂分泌が過剰で、内側が乾燥している肌質のことを『インナードライ肌』と呼びます。


    インナードライ肌は皮脂が毛穴に詰まりやすく、ニキビの初期段階のコメドができることもあり、その他にもうるおい不足で肌がゴワついたりと肌荒れが目立ちがちです。

    普段から屋外で過ごすことが多く、スキンケアをしていても肌荒れや、ニキビが気になるときはお肌が乾燥しているかもしれません。

     

    紫外線による乾燥対策のスキンケアのコツ

    紫外線による乾燥対策のスキンケアのコツ


    紫外線の影響でお肌が乾燥しやすくなることはわかりましたが、どのようにお手入れをすれば良いのでしょうか。紫外線の強い時期のスキンケアのコツをチェックして、うるおいで満ちた美肌をキープしていきましょう。


    コツ① 肌のバリア機能を整えるスキンケアを使う 

    コツ①肌のバリア機能を整えるスキンケアを使う 


    紫外線の強い時期や、日差しが気になる夏場は肌のバリア機能を整えるスキンケアを選ぶのがおすすめです。肌のバリア機能が整うとスキンケアで保湿したうるおいが蒸発しにくくなり、紫外線のダメージも受けにくくなります。


    肌のバリア機能を整えるスキンケアには、うるおいを与えるだけの成分だけでなく、うるおいを維持する肌のバリア機能まで整えてくれる以下のような成分が配合されているか成分表示をチェックしてみましょう。

    • セラミド…セラミドFOP、セラミドNG、セラミド1、セラミド3、セラミド6など
    • アミノ酸…アスパラギン酸、セリン、グルタミン酸、グリシン、ロイシンなど
    • NMF(天然保湿因子)…尿素、PCA-Na(アミノ酸の一種)など
    • 抗炎症成分…アラントイン、パンテノールなど

    お肌の水分と油分のバランスを整えていくのがポイントです。とろみのあるテクスチャーだからといって、肌に長くうるおいが留まってくれるとは限りません。化粧品のベタつきが気になるときや、汗をかきやすい夏場は、サラッとした肌なじみの良いテクスチャーの化粧品で、肌のバリア機能を整えてくれる成分が配合されているものを選ぶと良いでしょう。


    また、バリア機能を壊さないクレンジングを選ぶのも重要です。特に弱酸性の商品や、保湿成分、抗炎症成分がたっぷり配合されている商品などがおすすめです。


    コツ② バランスの取れた食生活を心がける

    コツ②バランスの取れた食生活を心がける


    肌のバリア機能は化粧品だけでなく、体内からも整えることもできます。特にすこやかな肌作りに欠かせないのが、毎日の食事です。

    忙しいと手軽に食べられる炭水化物中心の食事になりがちですが、紫外線による乾燥対策のためにも、日々の食事にこのような食品を積極的にとりいれてみてください。

    • 魚・赤みの肉などに多い『タンパク質』…天然保湿因子でもあるアミノ酸が豊富
    • レバー・緑黄色野菜に多い『ビタミンA』…抗酸化作用に優れている栄養素
    • アーモンド・豚肉などに多い『ビタミンB』…タンパク質の合成や、分解をサポート
    • 柑橘類・ブロッコリー・パセリに多い『ビタミンC』…優れた抗酸化作用をもつ
    • かぼちゃ・アーモンドなどに多い『ビタミンE』…抗酸化作用と抗炎症作用

    なかなか1日の食事でうまく栄養がとれない…というときには、サプリメントを食事と一緒に活用してみると良いでしょう。自分が食事で摂りにくい食品や、普段から足りていない栄養素をぜひチェックしてみてください。


    コツ③ 乾燥すると肌は日焼けしやすくなる!UV対策も忘れずに

    コツ③乾燥すると肌は日焼けしやすくなる!UV対策も忘れずに


    お肌が乾燥していると紫外線のダメージを受けやすくなり、悪循環が続いてしまいます。この循環を断ち切るためにはスキンケアだけでなく、UV対策もしっかりとすることが大切です。

    屋外に出る時は日焼け止めを塗ることはもちろん、このような方法でコンクリートの照り返しや、強い紫外線からお肌を守りましょう。


    • UVカット効果のある日傘を使う
    • つばのある帽子をかぶる
    • なるべく日陰を歩く

    夏場は小まめに日焼け止めを塗っても、汗で流れてしまうこともあるため、UV対策グッズも一緒に活用するのがおすすめです。

     

    保湿&UV対策で紫外線による乾燥から肌を守ろう

    今回は紫外線の影響によるお肌の乾燥や、肌荒れ・過剰な皮脂分泌についてお届けしました。お肌の乾燥をそのままにしていると、紫外線のダメージを受けやすくなり、余計に悪循環に陥りやすくなってしまいます。

    美肌を長くキープするためにも、今回ご紹介した紫外線による乾燥対策のスキンケアのコツを参考にしながら、紫外線の強い時期や日差しの強い夏場を過ごしてみてください。


    監修者:東京大学 薬学博士 杜 垚

    監修者

    薬学博士・杜 垚

    東京大学農学部を首席の成績で卒業、同年東京大学農学部長賞を受賞。
    東京大学大学院薬学系研究科で分子薬学博士号を取得。
    大手化粧品会社にてスキンケア、ヘアケア、クレンジングの研究開発や成分配合に長年従事。
    2020年株式会社Merry Plusを設立、代表取締役に就任。