【薬学博士監修】背中の黒い角栓とは?黒い角栓ができる原因から、お手入れ方法まで徹底紹介

背中にポツポツとした黒い角栓が気になることはありませんか。体をキレイに洗っているのに、ポツポツと黒く角栓が目立ってしまうと肌が汚く見えて悲しいですよね。

今回は背中に目立ちやすい黒い角栓について、詳しくまとめました。原因からお手入れ方法までご紹介しているので、背中のケアに悩んでいる人もぜひ参考にしてみてください。



目次

 

 

背中に黒い角栓が目立つのはなぜ?原因とは

背中に黒い角栓が目立つのはなぜ?原因とは


背中は自分では見えない部分なので、頻繁にはチェックしていない人も多いのではないでしょうか。

なぜ背中に黒い角栓が目立つのか、その原因を見ていきましょう。


1. 背中は毛穴に皮脂が溜まりやすい

1. 背中は毛穴に皮脂が溜まりやすい


背中は汗腺・皮脂腺が多く分布しているため、体の中でも皮脂が溜まりやすい部分です。しかし自分からは見えにくいパーツのため、毎日キレイに洗って清潔にしているつもりでも、皮膚に皮脂が残っている場合があります。

さらに皮膚に残った皮脂が古い角質や、皮膚の汚れと混ざり合って毛穴に詰まると角栓となり、黒く目立ちやすくなるので要注意です。


またシャンプーやトリートメント、ボディソープの成分が背中の皮膚に残ってしまうと、毛穴に詰まって角栓となる可能性があります。特にシャンプーや、トリートメントをする前に体を洗うと成分が皮膚に残りやすいので、入浴時には洗髪を先にしてから体を洗うように心がけてみてください。


2. 皮脂が酸化すると黒く目立ちやすくなる

2. 皮脂が酸化すると黒く目立ちやすくなる


毛穴に詰まった角栓が最初は黒く見えなくても、皮脂が時間が経って酸化すると徐々に色が濃くなって黒っぽく見えてきます。

またできてから時間が経過した角栓は、硬くとりにくい状態です。そのため背中に目立つ黒い角栓は、通常のボディソープではすっきりと落ちにくいので、毛穴ケアアイテムで少しずつ洗い落とすのがお手入れのポイントです。

 

3. 毛穴自体が黒っぽく見えることも

3. 毛穴自体が黒っぽく見えることも


黒い角栓は毛穴につまっている角栓自体が黒っぽく見える場合と、毛穴周りの皮膚に色素沈着が見られることで角栓が黒っぽく見えるケースもあります。角栓自体が黒く見えないときは、毛穴周りの皮膚の黒ずみが原因の可能性があります。


背中の黒ずみは皮膚をゴシゴシ擦ったり、紫外線を浴びてダメージを受けたりすると、刺激から肌を守ろうとメラニン色素の分泌が活発になるのが原因です。メラニン色素が角質層に沈着することで、毛穴周りの皮膚に黒ずみが目立ち、詰まった角栓が黒っぽく見えやすくなります。

 

背中の黒い角栓が臭い!『粉瘤』の可能性も

背中の黒い角栓が臭い!『粉瘤』の可能性も


背中の黒い角栓からドロッとしたものがでてきて、強い臭いが気になるときは粉瘤(ふんりゅう)の可能性があります。粉瘤は別名『アテローム』とも呼ばれる良性の腫瘍で、セルフケアではキレイにするのが難しいため注意が必要です。背中の黒い角栓の臭いが気になる時は、皮膚科などの専門の機関を受診してみてください。

 

背中の黒い角栓のお手入れ方法は?

背中の黒い角栓のお手入れ方法は?


背中の黒い角栓は時間が経つほど硬くなるため、1回洗うだけでは簡単に洗い落とすのは難しくなります。しかし背中のお手入れを定期的に繰り返すことで、皮膚に強い刺激を与えることなく、黒い角栓の目立ちにくいキレイな背中を目指せます。

今度は、黒い角栓が気になる時のお手入れ方法をご紹介していきます。

 

1. 入浴で皮膚をやわらかくする

1. 入浴で皮膚をやわらかくする


入浴をすると皮膚が温まり、毛穴が開きやすくなります。毛穴が開くと詰まった角栓もとれやすくなるので、入浴で体を十分に温めてから背中を洗うのがおすすめです。

また皮膚がやわらかくなることで、洗浄成分が肌になじみやすくなり、黒い角栓のもととなる皮脂や、古い角質も洗い落ちやすくなります。


ただ入浴と言っても、シャワーだけで済ませてしまうと、毛穴が開くまで十分に肌が温まらない場合もあるので要注意。38前後のお湯に10分以上使って、軽く汗をかくぐらいの入浴を目安にしてみましょう。

 

2. 毛穴ケアアイテムを使う

2. 毛穴ケアアイテムを使う


入浴で毛穴が開きやすくなった後は、ボディソープよりも毛穴に詰まった汚れを落としやすくするスキンケアアイテムで背中をお手入れしてみましょう。

特に硬くなった角栓を浮かせたり、皮膚をやわらかくしたりして落ちやすくしてくれる粒子の細かいボディ用のスクラブや、汚れを吸着して洗い流しやすくするクレイ、角栓に含まれるタンパク質をやわらかくしてくれる酵素を配合した洗い流すボディケアアイテムがおすすめです。


また泡立てて使うタイプのアイテムは、泡立てネットやブラシを使ってモコモコの泡を作るのがポイント。泡立てる際に水分が多いと泡がすぐヘタってしまい、洗浄成分が肌になじみにくくなってしまいます。

たっぷりと泡立てた後に、背中の皮膚をなでるようになじませてから、よくシャワーで洗い流して成分が残らないようにするのがポイントです。

 

3. 背中の保湿をする

3. 背中の保湿をする


背中をキレイに洗い流して清潔にした後は、しっかりと保湿して、背中の油分と水分のバランスを整えましょう。肌の乾燥が進むと、乾燥から皮膚を守るために皮脂分泌が活発になり、肌の皮脂バランスが乱れてしまう可能性があります。

角栓の元となる余分な皮脂分泌を防ぐためにも、肌を清潔にした後の保湿ケアは忘れずに意識してみてください。


ただ保湿で肌がベタつくのが気になるという時は、ジェルタイプのクリームや、オイルフリーのサラッとしたテクスチャーの乳液を使うと肌なじみも良く、気になるベタつきも少ないのでおすすめです。


背中に黒い角栓ができにくくする予防ケアとは

背中に黒い角栓ができにくくする予防ケアとは


背中の黒い角栓が気になる時のお手入れ方法を見てきましたが、角栓自体を目立ちにくくするにはどんなお手入れをすれば良いのでしょうか。

 

背中を清潔に保つ

背中を清潔に保つ


角栓は皮脂の他に、古い角質や皮膚についた汚れが混ざり合ってできています。そのため背中に汗や汚れ、古い角質が溜まっていると、角栓ができやすい環境になるので要注意です。


しかし背中は自分で見えにくい部分なので、キレイに洗えているのかチェックしにくいですよね。ボディタオルや、持ち手の長いボディブラシを使って皮膚をゴシゴシこすらないようにしながら、背中全体をムラなく洗うのがポイントです。

 

保湿ケアで皮脂バランスを整える

保湿ケアで皮脂バランスを整える


先ほどお手入れの部分でご紹介したように、乾燥から肌を守るためにも皮脂分泌は活発になります。皮膚表面がベタついたり、テカリが目立ったりする時でも肌の内側はうるおい不足で乾燥しているというケースがあります。


背中は手が届きにくいので、まんべんなく保湿するのは大変ですが、皮脂バランスを整えるためにも保湿ケアでうるおいを与えて、水分と油分のバランスを保つのがポイント。保湿ケアアイテムには、ボトルを逆さまにして使えるミストタイプの化粧水や美容液を使うと、手が届かない部分にも保湿がしやすいですよ。


さらに背中の黒ずみが気になるときは、美白に有効な成分が配合されている保湿アイテムを選ぶと、メラニンの生成を抑制しシミ・そばかすを防いでくれるので、角栓ケアと同時に黒ずみ対策も目指せます。 メラニンを抑制しシミ・そばかすを予防する)

 

肌刺激が起こらないようにする

肌刺激が起こらないようにする


背中の黒い角栓が気になるときは、肌刺激にも注意が必要です。背中を洗う時に、皮膚をゴシゴシこすると肌刺激になってしまうので、ボディソープや石鹸はよく泡立ててから皮膚をなでるように軽い力で洗うのがポイントです。

洗う時に使うボディタオルやブラシは、綿100%のものや、やわらかいナイロン素材などを選ぶと良いでしょう。


また髪の毛が背中にかかるまで長い人は、髪が背中の皮膚に直接当たると肌を刺激してしまう場合があります。露出の多い夏場や、背中の部分が大きく開いた服装をする時は、髪をまとめて直接皮膚に髪が触れないようにするのがおすすめです。

 

背中にもUV対策を行う

背中にもUV対策を行う


顔はUV対策をしていても、背中まで日焼け止めを塗る習慣がある人は少ないですよね。しかし紫外線のダメージも背中の黒い角栓が目立つ原因になるので、紫外線対策は大切です。

ジェルやクリーム状の日焼け止めが塗りにくい時は、逆さまにして肌に吹きかけられるスプレータイプの日焼け止めを使うと良いでしょう。また衣類でUVカット機能がついたものを選ぶのもおすすめです。


夏場はプールや海、アウトドアで薄着になる場面もありますが、背中への紫外線対策も行って、背中に黒い角栓が目立たないような肌を目指しましょう。

 

背中のスキンケアで黒い角栓を目立たない状態を目指そう

背中の黒い角栓は角栓自体が酸化して黒っぽく見えたり、毛穴周辺の皮膚が黒ずんでいてそこに角栓が詰まったりすることから目立ちやすくなります。

黒い角栓は通常のボディソープでは洗い落としにくいので、入浴や毛穴ケアアイテムを使って、少しずつ洗い落とすのがポイントです。

また背中の黒い角栓がすっきりした後は、保湿ケアとUV対策をして、再び黒い角栓ができないように皮膚の状態を整えてキレイな背中をキープしましょう。


監修者:東京大学 薬学博士 杜 垚

監修者

薬学博士・杜 垚

東京大学農学部を首席の成績で卒業、同年東京大学農学部長賞を受賞。
東京大学大学院薬学系研究科で分子薬学博士号を取得。
大手化粧品会社にてスキンケア、ヘアケア、クレンジングの研究開発や成分配合に長年従事。
2020年株式会社Merry Plusを設立、代表取締役に就任。