【薬学博士監修】顎ニキビをなんとかしたい!原因は?6つの予防方法を紹介

年齢を重ねるにつれて、顎のニキビが気になってきた人も多いのではないでしょうか。目立たなくなったと思っても、同じ部分にニキビが繰り返しできてしまう場合もあります。

今回は顎にニキビが目立ちやすい原因と、予防方法をまとめました。スキンケア方法から生活習慣の見直し方も、ご紹介するのでぜひ参考にしてみてください。

 

目次

  • 顎ニキビの原因
    • 過剰な皮脂分泌
    • 肌の乾燥
    • ホルモンバランスの乱れ
    • 肌のターンオーバーの遅れ
    • 肌刺激による肌荒れ
  • 顎ニキビを予防する6つの方法
    • 1. クレンジング&洗顔で肌を擦らない
    • 2. 保湿ケアをする
    • 3. UVケアを意識する
    • 4. 有効成分配合のスキンケアを使う
    • 5. 質の良い睡眠をしっかりとる
    • 6. バランス良く食事をとる

 

      

    顎ニキビの原因

    顎ニキビの原因


    顎のニキビは別名「大人ニキビ」とも呼ばれていて、10代の思春期よりも20代以降の肌に目立ちやすい傾向があります。また肌質を問わずに起こりやすいので、皮脂分泌が少ない乾燥肌タイプや敏感肌の人でも注意が必要です。

    顎ニキビはどのような原因で起こりやすいのか、見ていきましょう。


    過剰な皮脂分泌

    過剰な皮脂分泌


    顎ニキビは過剰な皮脂分泌によって、肌の潤いと油分のバランスが乱れてしまうと目立ちやすくなります。

    そもそも皮脂は汗や皮膚のタンパク質と混ざり合い、皮脂膜を形成し肌の潤いを維持してくれる「天然の保湿剤」です。しかし過剰に皮脂が分泌されると毛穴に詰まりやすくなり、ニキビができやすい状態になってしまうので注意しましょう。


    肌の乾燥

    肌の乾燥


    肌が乾燥していると、皮脂が過剰に分泌されやすくなります。肌を乾燥から守ろうとして皮脂分泌が過剰になっているため、肌の潤いと油分のバランスを整えてあげることが大切です。

    また「皮膚が乾燥しているから」といって油分だけで保湿をしてしまうと、皮膚の表面がベタついているのに角質層の内側は乾燥している「インナードライ肌」になるケースもあります。


    ホルモンバランスの乱れ

    ホルモンバランスの乱れ


    ホルモンバランスが乱れてしまうと皮脂分泌が活発になり、顎周りのニキビ・肌荒れが目立ちやすくなります。特に生理前や、更年期など女性ホルモンのバランスが乱れやすい時期は、顎周りにニキビや肌荒れが起こりやすいので要注意です。


    肌のターンオーバーの遅れ

    肌のターンオーバーの遅れ


    年齢を重ねるにつれて、肌が生まれ変わる周期の「ターンオーバー」が徐々に遅くなります。ターンオーバーが遅くなるとニキビの原因となるアクネ菌が好む古い角質が皮膚に溜まりやすくなるため、顎周りにもニキビが目立ちやすくなります。


    特に顎周りは洗顔で洗い残しが起こりやすいパーツのため、古い角質が溜まりやすいので要注意です。顎周りもしっかりと洗顔料をなじませて、ぬるま湯ですっきりと汚れや古い角質を洗い流しましょう。

     

    肌刺激による肌荒れ

    肌刺激による肌荒れ


    顎周りは髪の毛や、ファッション小物、マスクなどの外からの刺激をうけやすい部分です。頻繁に肌刺激を受けていると肌が刺激から皮膚を守ろうと皮脂分泌が活発になり、肌荒れや、ニキビが起こりやすくなります。

     

    顎ニキビを予防する6つの方法

    顎ニキビを予防する6つの方法


    顎ニキビは色々な原因で起こりやすくなってしまう肌悩みです。特にマスクをして長時間過ごすことが多いと、気になりますよね。顎ニキビを予防するスキンケア方法や、生活習慣についてご紹介します。


    1. クレンジング&洗顔で肌を擦らない

    1. クレンジング&洗顔で肌を擦らない


    毎日のクレンジングや洗顔で、落ちにくいメイク・毛穴に詰まった汚れをしっかり落としたいからと皮膚をゴシゴシ擦って洗っていませんか。皮膚をゴシゴシ擦ると肌刺激になり、顎ニキビが目立つ原因になります。

    クレンジング・洗顔料で顔を洗う時には使用量をケチらずに、肌になじませるときも皮膚を撫でるように軽いタッチで行うのがポイントです。


    またニキビが目立つ時は肌を清潔に保とうと1日に何回も洗顔をする人もいますが、洗顔のやり過ぎには注意が必要です。保湿に必要な皮脂まで洗い流されてしまうので、朝・晩の2回の頻度を目安にしましょう。

    洗顔の回数を増やすよりも、1回の洗顔でしっかりと洗顔料を泡立ててなじませ、ぬるま湯でよく濯いで清潔に保つことが大切です。

     

    2. 保湿ケアをする

    2. 保湿ケアをする


    洗顔を終えてから肌を保湿するまで時間を空けていませんか。洗顔後の肌はとても乾燥しやすいので注意が必要です。お風呂上がりや、洗顔後はできるだけすぐに肌の保湿ケアを心がけましょう。


    顎周りに化粧水をなじませる時は、手のひらに化粧水を出して皮膚に押しつけるようになじませると、肌なじみが良くなります。(角質層まで)


    美容液や乳液・保湿クリームなど油分が多く、粘度のある化粧品の場合は、手のひらに出した後に指先にとり、ポンポン点置きしてから顎全体に広げるとムラになりにくいです。

     

    3. UVケアを意識する


    朝のスキンケアの最後には、日焼け止めを塗ってUVケアも行うのがポイントです。顎ニキビと紫外線は一見関係のないように思えますが、紫外線のダメージは肌刺激になりやすいので日中は注意しましょう。


    特にアウトドアや屋外で長時間過ごす場合はSPF・PA値が高く、水・汗に強いウォータープルーフタイプがおすすめです。一方デスクワークなどで1日を屋内で過ごす予定のときは、SPF20~30・PA++~+++のやや数値が低めで、軽いテクスチャーの日焼け止めでお手入れをしてみましょう。


    日焼け止めはSPF・PAの数値が高いタイプの方がUVカット率も高いですが、肌に負担がかかりやすく、しっかりクレンジングで洗い落とす必要があります。顎にニキビが気になるときはシーンに合わせて日焼け止めのタイプを使い分けると、肌に負担がかかりにくいお手入れができます。


    4. 有効成分配合のスキンケアを使う

    4. 有効成分配合のスキンケアを使う


    顎ニキビが気になる時は、ニキビ予防に有効な成分を配合した医薬部外品のスキンケアを選ぶのもおすすめです。このような有効成分が配合されているか、スキンケアの成分表をチェックしてみてください。

    • サリチル酸
    • イオウ
    • アラントイン
    • グリチルレチン酸ステアリル
    • グリチルリチン酸2K
    • ビタミンC誘導体
    • トラネキサム酸…など

    サリチル酸やイオウは皮膚を清潔に保つだけでなく、やわらかくし古い角質を溜まりにくくしてくれます。

    さらにアラントインや、グリチルレチン酸ステアリル・グリチルリチン酸2K、肌荒れ予防に、ビタミンC誘導体・トラネキサム酸は美白※に有効な成分として配合されていることもあります。(※メラニンの生成を抑制し、シミ・そばかすを予防する)

     

    5. 質の良い睡眠をしっかりとる

    5. 質の良い睡眠をしっかりとる

     

    夜遅くまで起きていたり、睡眠時間が極端に短くなったりすると、ホルモンバランスが乱れてしまう場合があるので注意しましょう。特に夜には脳内で成長ホルモンが分泌されやすくなり、肌のターンオーバーが整いやすくなります。


    なかなか眠りにつきにくいという人は、寝る予定の30分前からスマホやパソコンを避けて、間接照明だけを灯したり、アロマでリラックスできる香りを使用したり、眠りやすくする環境作りをするのがおすすめです。

    また寝る1~2時間前までに入浴を済ませておくと、体温が程よく下がり寝つきも良くなるでしょう。

     

    6. バランス良く食事をとる

    6. バランス良く食事をとる


    忙しい時は、どうしても炭水化物に偏った食事になってしまう人も多いのではないでしょうか。しかし栄養が偏ってしまうと、保湿や美肌維持に必要な栄養素が足りず、肌荒れが起こりやすくなってしまいます。

    特にすこやかな状態に肌を保ってくれるタンパク質・ミネラル類・ビタミン類は、野菜や肉・魚などに豊富に含まれているので、できるだけ1日の食事で積極的に取り入れてみましょう。

    女性は鉄分も不足しやすいので、レバー・赤身の肉や魚・ほうれん草などがおすすめです。


    どうしても食事で必要な栄養を摂れないときは、サプリや野菜ジュースなどで補いながら食生活に気をつけてみると良いでしょう。

     

    顎ニキビを予防してなめらかな美肌を手に入れよう

    顎ニキビは様々な原因で起こる肌悩みであり、肌質を問わずにおこりやすいのが特徴的です。ニキビ予防の対策として、毎日のクレンジングや洗顔で皮膚を刺激しないように気をつけたり、ニキビ予防に有効な成分が配合されているスキンケアを使ったりするのも良いでしょう。

    今回ご紹介した予防方法を参考にしながら、スキンケア方法や生活習慣に気をつけながら、顎ニキビのないなめらかな肌をキープしてみませんか。


    監修者:東京大学 薬学博士 杜 垚

    監修者

    薬学博士・杜 垚

    東京大学農学部を首席の成績で卒業、同年東京大学農学部長賞を受賞。
    東京大学大学院薬学系研究科で分子薬学博士号を取得。
    大手化粧品会社にてスキンケア、ヘアケア、クレンジングの研究開発や成分配合に長年従事。
    2020年株式会社Merry Plusを設立、代表取締役に就任。