【薬学博士監修】鼻の角栓を押し出すのは危険!?正しいお手入れ方法でケアしよう
触るとザラザラとする「鼻の角栓」。ついつい気になって、押し出してしまう癖がついていませんか?じつは、鼻の角栓を押し出してしまうと、さらなる肌トラブルを招く可能性があるのです。
この記事では、鼻の角栓を押し出すのがおすすめできない理由や、角栓ができてしまう原因をご紹介します。正しい角栓の取り除き方や、予防方法までをまとめているので、お手入れの参考にしてください。
まずは、なぜ鼻の角栓を押し出すのがおすすめできないのか、その理由から見ていきましょう。
目次
鼻の「角栓」押し出すのはNG!
鼻の角栓を押し出すと、さらなる肌トラブルを招く可能性があります。理由は、以下の2つです。
- 皮膚に傷がついたり炎症を起こしたりしてしまうから
- 毛穴詰まりを招く可能性があるから
鼻の角栓を押し出すと、肌に強い刺激や摩擦が起きてしまいます。肌を傷つけてしまったり、肌に炎症を起こしてしまったりと、症状を悪化させる可能性があるのです。さらに、押し出す刺激によって皮脂分泌が活性化することもあります。
皮膚が炎症を起こすと、角層が厚くなって毛穴が詰まりやすくなります。ニキビなど、さらなる肌トラブルを招いてしまうのです。次の章では、鼻の角栓が目立つようになる過程や原因を解説します。角栓ができてしまう理由を知って、予防に繋げていきましょう。
鼻の角栓が目立つようになる過程と原因
鼻の角栓の正体は、過剰に分泌された皮脂や汚れが混ざり合ったもの。皮脂や汚れが毛穴に入り込み、角栓ができてしまうのです。鼻の角栓が目立つようになる過程は、大きく2つに分けられます。
- 過剰な皮脂分泌が起こる
- 皮脂や汚れが毛穴に入り込み、詰まっていく
過剰な皮脂分泌が起きて、その皮脂や汚れが毛穴に入り込み詰まってしまうと、角栓が目立つようになります。
角栓をそのままにしておくと、毛穴が黒っぽくなって「黒ずみ」になっていきます。これは、角栓の皮脂や汚れが空気に触れて酸化した状態です。黒ずみになる前に、正しい方法でお手入れをすることが重要です。
過剰な皮脂分泌が起きる原因
皮脂が必要以上に分泌されるお肌は、鼻の角栓ができやすくなってしまいます。そのため、脂性肌の方は、普段から角栓ができやすいかもしれません。しかし、それ以外の肌質の方でも、以下の理由で皮脂の過剰分泌は引き起こります。
- 必要以上に油分ケアを取り入れている
- 肌が乾燥しすぎている
- 偏った食生活をしている
健康なお肌は、皮脂を出すことで潤いのバランスを保ち、艶やかな肌状態を維持しています。しかし、肌に必要以上の油分ケアをしていると、分泌される皮脂と油分が混ざり合って油分過多の肌になってしまうのです。
さらにお肌は、乾燥しすぎていても過剰な皮脂分泌を引き起こします。なぜなら、皮膚は皮脂で潤いを補おうとするからです。さらに、油っぽい食事ばかりしている・甘いものばかり食べているなど、偏った食生活でも皮脂が過剰に分泌されてしまいます。
角質が溜まっている肌も角栓ができやすい
古い角質が溜まっているお肌は、毛穴部分が角質におおわれてしまうため、汚れや皮脂が詰まりやすくなります。その結果、角栓が目立つようになってしまうのです。
それ以外にも、汚れが十分に落ち切れていなかったり、メイクや日焼け止めの残りが肌に付着したままになっていたりすると、毛穴は詰まりやすくなります。毛穴詰まりを起こさないためには、顔の汚れをしっかりと落として、角質を溜めないようなお手入れをすることが重要なのです。
次の章では、 鼻の角栓を押し出したい人におすすめの正しい角栓の取り方をご紹介します。
鼻の角栓を押し出したい人におすすめの正しい角栓の取り方
鼻の角栓は押し出すのではなく、正しい方法で肌に負担をかけずに取り除くようにしましょう。この章では、正しい角栓の取り方をご紹介します。
小鼻の角栓の取り方
小鼻の角栓を取り除くときは、「蒸して汚れを落としやすくする」のがポイントです。角栓を無理やり押し出すのではなく、汚れを浮かせて落としやすくすることで、肌負担を軽減しながら取り除けます。必要なアイテムや詳しい方法を、手順ごとにご紹介します。
角栓を取り除くときに準備するもの
- クレンジングオイル(皮脂の汚れが落とせる洗浄力の高いもの)
- 蒸しタオル(湿らせたタオルを電子レンジで30秒から1分ほど温める)
- クレンジングパック(炭や泥などの皮脂吸着成分入りのパック、サリチル酸やグリコール酸、乳酸、フルーツ酸などの酸成分入りのパックがおすすめ)
- アフターケア用の冷やしたタオル(冷蔵庫であらかじめ冷やしておく)
- アフターケア用のスキンケア製品
角栓を取り除く手順
- 鼻の皮脂や汚れを、クレンジングオイルでしっかりと洗い流す
- 鼻にホットタオルを当てて数分間蒸す
- クレンジングパックを使用して汚れを吸着する
- クレンジングパックをぬるま湯でよく洗い流す
- 鼻に冷たいタオルかコットンをのせて冷やし、毛穴を引き締める
- お手入れをした後は、入念に保湿ケアをしておく
角栓を取り除くときの注意点
角栓のケアは、週に1〜2回の間隔で行うようにします。やりすぎてしまうと、肌を傷める原因になるので注意しましょう。定期的に取り入れることで、角栓が溜まりにくくなります。
次の章では、角栓の予防方法や予防につながる生活習慣などをご紹介します。
鼻の角栓を押し出したい人におすすめの予防方法や習慣
鼻の角栓を押し出したい人におすすめの、 予防方法や習慣をご紹介します。
- 正しい洗顔
- 定期的な角質ケア
- 肌に合わせたスキンケア製品を使う
- 皮脂の分泌を抑える生活習慣
4つの予防方法や習慣について、詳しく説明していきます。
予防方法① 正しい洗顔
鼻の角栓ケアには、正しい洗顔でお手入れをしましょう。鼻の角栓の元となるものは、皮脂や汚れです。普段から正しく汚れを落としておくことが、鼻の角栓予防に繋がるのです。
皮脂が溜まりやすいパーツは丁寧に顔を洗いましょう。また、汚れをしっかりと落とすために、洗浄効果の高い洗顔料を選ぶようにするのがおすすめです。
予防方法② 定期的な角質ケア
鼻の角栓ケアには、定期的な角質ケアを取り入れましょう。古い角質が溜まって毛穴の入口を塞ぐと、皮脂や汚れが毛穴に入り込みやすくなります。定期的に角質ケアを行うと、洗浄効果で古い角質が取り除かれます。
角質を除去する効果が期待できる洗顔料やパック、スクラブ剤などでお手入れをしてみてください。肌に優しい低刺激のものや敏感肌用とかかれている製品、植物性の洗浄剤を使っているものなどがおすすめです。
予防方法③ 肌に合わせたスキンケア製品を使う
鼻の角栓には、肌に合わせた正しいスキンケア製品を使うことが重要です。保湿ケアは必須ですが、鼻周りには必要以上に油分を与えないようにしてください。乾燥するパーツには、重ねづけをしたり、部分的なケアを取り入れたりするとよいでしょう。
以下は、肌質ごとにおすすめのスキンケア製品をまとめた表です。
肌質 |
使用するスキンケア製品のポイント |
乾燥肌 |
・水分と油分がバランスよく補えるもの ・長時間潤いを維持できるような、しっとりとした質感のもの |
混合肌 |
・乾燥している部分と皮脂の出やすい部分で、使い分けができるもの ・浸透の早い軽めの質感のもの |
脂性肌 |
・油分が少ないもの ・ 使い心地がさっぱりとしている質感のもの |
上記の表を参考に、肌質に合わせてスキンケア製品を選ぶようにしてみてください。
予防方法④ 皮脂の分泌を抑える生活習慣を送る
鼻の角栓ケアには、皮脂の分泌を抑える生活習慣を送ることが大切です。特に食事は、お肌に影響しやすい習慣の一つ。油っぽいものや甘いものばかりを食べていると、皮脂が過剰に分泌するきっかけになってしまいます。
野菜などをしっかりと摂り、バランスの良い食生活を送るようにしましょう。睡眠不足のお肌も、肌荒れを引き起こす原因になります。毎日6時間以上は睡眠時間を確保できるように、意識して生活をしてみましょう。
鼻の角栓は押し出さない!正しく取り除いて予防することが大切
今回は、気になる鼻の角栓の原因やお手入れ方法についてご紹介しました。鼻の角栓は、正しく取り除いて予防することが重要です。まずは、自分の肌質に合わせたスキンケア製品を探してみましょう。
監修者
薬学博士・杜 垚
東京大学農学部を首席の成績で卒業、同年東京大学農学部長賞を受賞。
東京大学大学院薬学系研究科で分子薬学博士号を取得。
大手化粧品会社にてスキンケア、ヘアケア、クレンジングの研究開発や成分配合に長年従事。
2020年株式会社Merry Plusを設立、代表取締役に就任。
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