【薬学博士監修】肌のくすみとは?原因や特徴・肌くすみ対策のスキンケア対策をご紹介
鏡を見た時に「顔がくすんで見える」と感じたことはありませんか?年齢を重ねると、若い頃は気にならなかった肌のくすみが目立ちやすくなります。
今回は肌のくすみの原因について詳しくまとめました。さらに肌のくすみのタイプや、くすみを目立たなくするスキンケア対策もご紹介するので、参考にしながら毎日の肌のお手入れをしてみてください。
目次
- 肌にくすみが目立つ4つの原因
- 1 乾燥
- 2 古い角質が溜まっている
- 3 メイク汚れを落とし切れていない
- 4 加齢
- くすみにも種類がある?タイプ別に特徴をチェック
- 肌のキメが乱れるタイプ
- メラニンタイプ
- 血行不良タイプ
- 糖化タイプ
- 角質タイプ
- 肌のくすみを目立たなくさせるおすすめのスキンケア対策を紹介
- 肌刺激を少なくする
- 洗顔後はすぐに保湿をする
- 角質ケアで古い角質を落ちやすくする
- UVケアを意識する
- 適度な入浴・運動で血行を良くする
肌のくすみとは?
「肌のくすみ」とは顔がぼんやりと暗く見えたり、肌にくすみがかったように見えたりする状態のことです。肌本来のトーンよりも色が暗く見えるため、顔色が悪く見られたり、疲れた雰囲気に見えたりする場合があります。
肌にくすみが目立つ4つの原因
肌にくすみが目立ってしまう原因をまとめました。原因は1つではなく、色々な要因が重なり合い肌のくすみが目立ってしまうケースもあります。自分の肌の状態と比べながら、思い当たる原因があるかチェックしてみてください。
1 乾燥
肌が乾燥していると皮膚が潤い不足になり、ツヤのないくすんだ印象になりがちです。乾燥が目立つことで皮膚のキメが乱れやすくなります。
皮膚のキメが乱れると、肌に当たる光が均等になりにくくなり、ツヤが目立たず肌がくすみやすくなるので注意が必要です。
2 古い角質が溜まっている
皮膚に古い角質が溜まっていると、肌のくすみの原因になる場合があります。肌は角質が層になっていて、古くなった層から徐々に剥がれ落ちることで新しい肌に生まれ変わりますが、肌の生まれ変わりの周期が乱れると、古い角質が皮膚に溜まってしまいます。
しかし古い角質が溜まりやすい状態でも定期的に角質ケアを取り入れることで、キメの整ったすこやかな肌を保つことができます。
3 メイク汚れを落とし切れていない
クレンジングでしっかりとメイクを落とし切れていないと、成分が皮膚に残ってしまい、肌がくすんだように見えてしまうケースがあります。
特に水や汗・皮脂に強いメイクや色の濃いメイクは、クレンジングの種類によって皮膚の表面に残ってしまう場合があるので注意が必要です。
ウォータープルーフ加工などの耐久性の高いメイクは、洗浄力に優れたクレンジングを使って、皮膚にメイクの成分が残らないようにしっかりと洗い流しましょう。
4 加齢
年齢を重ねると肌が生まれ変わる周期の「ターンオーバー」が遅れがちになり、肌のくすみが目立ちやすくなります。ターンオーバーの周期が乱れると、古い角質が溜まりやすくなるので、若い頃よりも皮膚のゴワつきが気になる場合は要チェックです。
くすみにも種類がある?タイプ別に特徴をチェック
肌のくすみには様々な原因がありますが、くすみにもタイプがあります。今度はくすみのタイプ別に特徴を詳しく見ていきましょう。
肌のキメが乱れるタイプ
皮膚が乾燥していると肌のキメが乱れて、くすみが目立ちやすくなります。特に皮膚の乾燥が進むと粉が吹いたようにカサつく場合は、肌のキメが乱れやすく、肌のくすみも目立ちやすいので注意が必要です。
肌に合った保湿ケアで潤いを与えて、肌のキメを整えながらなめらかな状態を目指していきましょう。
メラニンタイプ
メラニンが過剰に分泌されると角質層に沈着し、皮膚が薄茶のくすんだ状態に見えるケースがあります。メラニンが沈着した角質は時間とともに剥がれ落ちやすくなりますが、肌のターンオーバーが遅れると、沈着した角層が剥がれ落ちずに肌のくすみとして目立ちやすくなります。
血行不良タイプ
血行が滞っていると肌に十分な酸素や栄養が届かず、肌がくすんだように見える原因になります。冷えが気になる人や、目の下に青いクマが目立ちやすいときは肌のくすみが目立ちやすく、顔色が暗く見えやすいです。
体全体を温めることで、肌の細かい毛細血管のめぐりを良くしてみましょう。
糖化タイプ
肌のタンパク質と、体内の糖質が結合することで「AGEs」という物質に変わります。「AGEs」は活性酸素の分泌に関与していると言われているので、それが増えると、肌が黄色くくすんで見えることがあります。
糖質の多い食生活を好んでいたり、偏った食生活を続けていたりすると、年齢とともに薄黄色のくすみが肌に目立つ可能性があるので生活習慣にも注意が必要です。
角質タイプ
古い角質が皮膚に溜まっていると、肌がくすんで見えてしまうことがあります。特にクレンジングでメイク汚れを丁寧に落としきれないと、汚れが角質に蓄積してしまうケースもあるので注意が必要です。
スキンケアではなるべく肌刺激を軽減し、古い角質が溜まりにくい状態に整えることが大切です。
肌のくすみを目立たなくさせるおすすめのスキンケア対策を紹介
肌のくすみが目立つ原因は様々ですが、「少しでもくすみが目立たない透明感のある美肌に近づけたい」と日々のスキンケアに悩む人も多いのではないでしょうか。
今度は、キメの細かいなめらかでクリアな肌を目指したい人におすすめのスキンケア対策をご紹介します。毎日のスキンケアや生活習慣を見直しながら、自分の肌の状態に合わせてとりいれてみてください。
肌刺激を少なくする
肌が強く刺激されると、角質層にあるメラノサイトからメラニンが過剰に分泌されやすくなるのでなるべく肌刺激を少なくするのが大切です。特に汚れを落とすクレンジング・洗顔は、ゴシゴシと皮膚を擦りがちになるので注意しましょう。
メイクを落とす際はクレンジングを軽い力でなじませて丁寧に行うのがポイントです。できる限り摩擦が少ないクレンジング商品を選びましょう。
さらにメイクや汚れを洗い落とした後に顔の水分を拭き取る際も、タオルでポンポンと軽く叩くようにしながら顔を拭くと、ゴシゴシ拭くよりも刺激を軽減することができます。
洗顔後はすぐに保湿をする
洗顔が終わり、顔の水分を拭き取ったらできるだけ早く保湿ケアを行うのがポイントです。洗顔後の肌は、通常よりも肌の潤いが蒸発しやすい状態なので保湿ケアを早めに行いましょう。
さらに化粧水をなじませた後はあまり時間を置かずに美容液、乳液と肌になじませるのも大切です。化粧水は角質層に潤いがなじみやすくしてくれる水分が多いアイテムなので、潤いを長くキープしてくれる力は他のスキンケアと比べると弱いです。
油分と水分をバランスよく配合した美容液・乳液を重ねて、肌に与えた潤いが蒸発しないように保湿ケアは長く時間を置かずに行いましょう。乾燥が気になる場合は、皮脂分泌の少ない目元やカサつきやすい頬・口周りに、保湿クリームを重ね塗りするのもおすすめです。
角質ケアで古い角質を落ちやすくする
古い角質はゴシゴシと皮膚を強く擦ったからといって、キレイになるわけではありません。クレンジングや洗顔で落とし切れない古い角質は、週に1~2回の角質ケアで少しずつ落ちやすい状態に整えていきましょう。
角質ケアにはタンパク質を分解する力に優れた酵素や、フルーツ酸などが配合された石けんやピーリングジェルなどがおすすめです。皮膚をやわらかくし、古い角質や汚れを洗い流しやすくしてくれます。
しかし毎日使うと肌負担が大きく、人によっては刺激を感じてしまうため、使う頻度には気をつけましょう。
UVケアを意識する
紫外線のUV波は、肌を刺激しメラニンを活発化させる原因の1つです。日差しの強い夏場は小まめにUVケアをしている人も多いですが、冬場や曇り空の場合も紫外線は降り注いでいます。
特に屋外で過ごす時間が多い時は、SPF50~SPF50+・PA+++~++++のUVカット指数の高い日焼け止めがおすすめです。デスクワークが多い人や屋内で過ごす場合も、SPF20~30・PA++~+++の日焼け止めで紫外線のダメージから肌を守りましょう。
適度な入浴・運動で血行を良くする
肌の血流を良くするためには、体を温めて全身の血流を良くする入浴や定期的な運動がおすすめです。
特に寒さが厳しい冬はぬるま湯で半身浴をするよりも、40℃前後のお湯で肩まで浸かる全身浴の方が効率良く体全体を温めることができます。ぬるま湯で長く半身浴をすると冷えてしまう場合もあるので、体が冷えている時は10~20分程度の適度な入浴がおすすめです。
定期的な運動といっても、ジョギングを毎日何キロも行う必要はありません。20分程度の軽いウォーキングやエレベーター・エスカレーターを使わずに小まめに階段を利用するだけでも、筋肉が刺激されて良い運動になります。電車通勤の場合は、1駅分歩くだけでもおすすめです。
自分のライフスタイルにあった軽い運動から始めると良いでしょう。
肌のくすみが目立たない透明感のある美肌を手に入れよう
肌のくすみには様々な原因があり、肌の状態や年齢によって異なります。自分の肌に目立つくすみがどのタイプなのか、肌の状態をチェックしてみてはいかがでしょうか。
今回ご紹介したスキンケア対策や生活習慣を参考にしながら、肌のくすみが目立たない透明感のあるなめらかな肌を目指していきましょう。
監修者
薬学博士・杜 垚
東京大学農学部を首席の成績で卒業、同年東京大学農学部長賞を受賞。
東京大学大学院薬学系研究科で分子薬学博士号を取得。
大手化粧品会社にてスキンケア、ヘアケア、クレンジングの研究開発や成分配合に長年従事。
2020年株式会社Merry Plusを設立、代表取締役に就任。
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