【薬学博士監修】梅エキスの優れた健康パワーとは?効果やおすすめの食べ方・作り方を紹介
梅の汁や果肉を煮込んで、成分を凝縮して作られている梅エキス。古くから梅は体に良いとされる食材として梅干しや梅酒などに加工して親しまれてきましたが、近年再び注目を集めています。
今回は、梅エキスの効果や効能についてまとめてみました。梅エキスの作り方や、おすすめの食べ方もご紹介しているので、これから毎日梅エキスを食生活にとりいれていきたい人もぜひチェックしてみてください。
目次
- 毎日続けやすい梅エキスのおすすめの食べ方
- そのままで食べる
- ドリンクにする
- ヨーグルトに混ぜる
梅エキスの効果や効能とは?
梅エキスは100%梅の成分で作られているため、梅に含まれる栄養を余すことなく摂取できます。青梅を煮詰めて作られる梅エキスですが、種や余分な皮などを取り除いて煮詰めるため約1kgの青梅からできるエキスはわずか20~50gしかありません。
梅の栄養がギュッと濃縮されている梅エキスには、このような栄養が含まれています。
- クエン酸…エネルギーの代謝を促す
- リンゴ酸…乳酸の分解を促し体を整える
- コハク酸…エネルギー代謝を促して血行を良くする
この他にも体内で作り出せないビタミンCや、ビタミンA・ビタミンB群、余分な水分や老廃物の排出をスムーズにしてくれるカリウム、女性に不足しがちな鉄分などのミネラル類も豊富に含まれています。
梅エキスは体内をすこやかに整えるのはもちろん、エネルギーの代謝を促して血行を良くしてくれるため、なめらかで健康的な美肌を目指したい人にもおすすめです。
毎日続けやすい梅エキスのおすすめの食べ方
梅エキスは青梅を煮詰めて作られるので、梅の酸味や独特の風味をそのまま楽しむことができます。梅自体の酸味が苦手で、「梅エキスを続けられるか心配」という人もいるかもしれません。毎日少量ずつでも梅エキスをとりいれやすい、おすすめの食べ方をご紹介していきます。
そのままで食べる
梅エキスは煮込んで作られているため、そのまま食べることができます。梅本来の酸味や独特の風味が好きな人におすすめの食べ方です。
1回あたりティースプーンに軽く1杯弱程度を目安にすると良いでしょう。梅に含まれるクエン酸は酸味を強く感じさせ、1度に大量に食べるとお腹がゆるくなる可能性があります。食べ慣れない内は少量ずつ食べてみましょう。
健康パワーに優れた梅エキスは大量に食べるよりも、毎日少しずつ続けるのがポイントです。朝出かける前にサッと食べたり、夕飯後に食べるようにしたりと決まったタイミングで食べる習慣を身につけると続けやすくなります。
ドリンクにする
梅特有の強い酸味と、クセのある味が凝縮された梅エキスは、そのままだと食べにくいと感じる人も少なくありません。しかしはちみつを加えたドリンクにすれば、サッと飲みやすくなり、梅エキス自体のクセも少なくなります。
スポーツの後や、疲れた時にパワーを出したいときの水分補給でも手軽に飲みやすいです。
梅エキスのドリンクは、ティースプーンに軽く1杯(約3g)ほどの梅エキスと、20g前後のはちみつ、150ccの水を加えてよく混ぜ合わせれば完成です。強い酸味が苦手な人は、はちみつの代わりに少量の黒糖を入れて甘味を調節してみるのもおすすめです。
ドリンクにすると梅エキス自体の独特なクセのある味がまろやかになり、すっきりとした酸味を楽しめます。夏場は氷を入れて冷たいドリンクにしたり、水を少なめにしたものを冷凍庫で凍らせてシャーベット状にしたりするのも良いでしょう。
ヨーグルトに混ぜる
ドリンク以外にも、ヨーグルトのトッピングとして食べるのもおすすめです。ヨーグルトに入れる時は、ティースプーン1杯ほどの梅エキスを混ぜてみてください。
ヨーグルトはもともと酸味のある発酵食品なので、梅エキスとも相性が良く、味のバランスを引き立ててくれます。梅エキスのフルーティーな酸味が、ヨーグルトの爽やかさとマッチして食べやすくなります。
甘みが欲しい時ははちみつをプラスすると、味がまろやかになり酸味が苦手な人でも食べやすくなるので試してみてください。
梅エキスの1日あたりの目安量は?
梅エキスは煮詰めることで梅自体の成分がギュッと濃縮されているため、「食べ過ぎてはいけないのでは」と考えてしまう人もいるでしょう。
しかし梅エキスをたくさん摂取したからといって、体に負担がかかるようなことはありません。胃腸が弱い人はお腹がゆるくなる場合もあるので、食べ始めは少量からチャレンジしてみるのがおすすめです。
酸味が強いので、食べ慣れない内は1日にティースプーン1~2杯を目安にしてみてはいかがでしょうか。手作りではなく、製品の場合はパッケージに記載されている推奨量もチェックしてみると良いでしょう。
梅エキスの作り方
健康パワーに優れた梅エキスですが、自宅で作ることも可能です。手作りだと自分好みの量を作れるので、低価格で大量にストックがほしいときにも便利です。ここでは簡単な作り方をご紹介します。
梅エキスを作る時は、このようなものが必要です。
- 青梅(甘熟していない梅)
- すりおろし器
- 果汁を煮詰める鍋
- かき混ぜるためのヘラ
- 布、もしくはガーゼ
- 梅エキスを入れるガラス瓶
まずは梅をキレイに洗い、皮がついた状態のまま果肉をすりおろします。すりおろした果肉はギュッと布で絞り、果汁をとりましょう。絞った果汁は鍋に入れて、焦げないようにかき混ぜながら煮込みます。
弱火にかけてじっくりとかき回しながら全体が黒っぽく、果汁にジャムのようなとろみがつくまで丁寧に煮込めば完成です。梅エキスは砂糖を加えないので、とろみがつくまでに時間がかかるので出来上がるまでに焦がさないように注意しましょう。
梅エキスの作り方はシンプルですが、煮込むので時間がかかります。サッと手早く作ることは難しいので、手作りをする場合は焦がさないように水分を飛ばしながらじっくりと美味しくなるように時間をかけてみてください。
出来上がった梅エキスは、熱湯で煮沸したガラス瓶で保存すると、長く衛生的に保存が可能です。長期保存する時は、冷蔵庫で保管しておきましょう。
優れた健康パワーをもつ梅エキスですこやかな体・美肌作りをしよう
梅エキスはエネルギーの代謝を促し血行を良くしたり、不足しがちなビタミンCや鉄分・カリウムなどの栄養素を手軽に補ったりすることができます。すこやかな体作りにはもちろん、美肌を維持していきたい人にも必見の食品です。
さらに青梅があれば梅エキスは手作りも可能なので、大量にストックをして毎日コツコツと続けていきたい人は今回ご紹介した作り方を参考に、手作りの梅エキスにも挑戦してみてはいかがでしょうか。
監修者
薬学博士・杜 垚
東京大学農学部を首席の成績で卒業、同年東京大学農学部長賞を受賞。
東京大学大学院薬学系研究科で分子薬学博士号を取得。
大手化粧品会社にてスキンケア、ヘアケア、クレンジングの研究開発や成分配合に長年従事。
2020年株式会社Merry Plusを設立、代表取締役に就任。
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