【薬学博士監修】ニキビと角栓の違いとは?毛穴の黒ずみや詰まりを解消して美肌を目指そう

ニキビと角栓の違いはどこにあるのでしょうか?


どちらも肌の透明感を損なう嫌なものですが、明確に違いを言える方は少ないかもしれませんね。


この記事ではニキビと角栓の違いや原因、対処法を解説しています。

角栓による毛穴の黒ずみやニキビを解消して、艶のある素肌を取り戻しましょう。

 

目次


     

    角栓とニキビの違い

    角栓とニキビの違い

    まず、角栓とニキビの違いについてお話ししましょう。


    角栓とは、古い角質と皮脂が混ざり合って栓になり、毛穴をふさいでしまったものをいいます。

    角栓ができやすいのは、鼻のように皮脂が多くて毛穴が大きい部位です。


    一方のニキビは、ふさがった毛穴の中に皮脂や角質が詰まっている状態。

    一般に、白っぽく見えるものを「白ニキビ」、炎症を起こして赤くなったものを「赤ニキビ」と呼びます。


    ニキビができやすいのは、皮脂が多くても毛穴が小さいアゴや額などの部位です。


    また、角栓が炎症を起こして赤くなることはありません。

    しかし、アクネ菌が繁殖することで角栓が炎症を起こしてニキビになる場合があります。


    角栓はこうしてできる

    角栓はこうしてできる

    次に、角栓がどのようにしてできるのか説明しましょう。


    角栓ができる原因は、肌のターンオーバー(新陳代謝)の乱れです。

    ターンオーバーが乱れると、古くなった角質がはがれ落ちずに毛穴内部にとどまってしまいます。


    そこへ皮脂やメイク汚れなどが混ざりあって酸化することで黒くなり、毛穴をふさぐ栓になったものが角栓です。


    角栓がニキビの原因になる

    角栓がニキビの原因になる

    角栓を放置していると、ニキビの原因になります。

    毛穴内部の皮脂を餌にしてアクネ菌が繁殖し、炎症を起こすことでニキビになるからです。


    角栓による毛穴の詰まりを解消すると、ニキビ予防になるといえるでしょう。

    さらに、角栓による毛穴の黒ずみが解消されて肌の透明感が増します。


    角栓をケアしてニキビを予防する対処法

    角栓をケアしてニキビを予防する対処法

    角栓がニキビになる前に、正しいケアで対処しましょう。

    ここでは、「スキンケアによる対処法」と「生活習慣の改善による対処法」に分けて解説します。


    スキンケアによる対処法

    スキンケアによる対処法

    スキンケアによる対処法の手順は、以下の通りです。

    2~3日に1回程度をめやすにおこなってください。

     

    (1)蒸しタオルで顔を温める

    蒸しタオルで顔を温める

    最初に蒸しタオルで顔を温めることで、皮膚が柔らかくなって毛穴が開き、角栓が取れやすくなります。


    蒸しタオルは、フェイスタオルを水で濡らして絞り、電子レンジで30秒~1分程度温めるとできます。


    熱くなりすぎる場合があるため、すぐに顔に当てずに手で熱さを確認してから顔に乗せるようにしてください。

     

    (2)クレンジングでメイクをオフする

    クレンジングでメイクをオフする

    クレンジン剤を手に取り、やさしく顔全体に広げてメイクをオフしましょう。

    角栓ケアや保湿効果の高い、オイルタイプのクレンジングがおすすめです。

     

    (3)洗顔をおこなう

    洗顔をおこなう

    しっかりと泡立てた洗顔剤で、こすらないようにやさしく洗います。

    ポイントは、泡で洗う気持ちで皮膚を直接触らないようにすることです。


    長時間の洗顔は乾燥を招くため30秒程度で素早く洗い、32度くらいのぬるま湯で丁寧にすすぎましょう。

     

    (4)たっぷりと保湿する

    たっぷりと保湿する

    洗顔後は、できるだけ早くたっぷりと保湿します。


    タイミングが遅いと肌の乾燥を招くため、すぐに保湿するのがポイントです。

    化粧水で十分に保湿した後は、乳液を塗って水分の蒸発を防ぎましょう。


    生活習慣の改善による対処法

    生活習慣の改善による対処法

    次に、生活習慣の改善による対処法を紹介します。

    対処法は以下の4つです。


    (1)ストレスを解消する

    ストレスを解消する

    ストレスの解消は、ターンオーバーを正常化させて角栓を改善する効果が期待できます。


    ストレスを解消することで副交感神経が優位になって血流が良くなり、肌のバリア機能が向上するからです。


    仕事や家事などでストレスが溜まったらそのままにせず、趣味やレジャーで上手に解消しましょう。


    (2)質のよい十分な睡眠を取る

    質のよい十分な睡眠を取る

    角栓ケアには、質の良い十分な睡眠をとることも重要なポイントです。

    ターンオーバーを促進する成長ホルモンが分泌するのは、睡眠直後の3時間だといわれています。


    就寝の1時間前にはお風呂にゆっくり浸かるなどすると、眠りにつきやすい体制を整えることができますよ。


    また、スマートフォンやパソコンは就寝前に使用すると眠りを妨げるので、使用を避けましょう。


    (3)栄養バランスの良い食事を摂る

    栄養バランスの良い食事を摂る

    栄養バランスの整った食事は肌のターンオーバーを促し、角栓予防に効果的です。

    各種ビタミンや繊維質、タンパク質をバランスよく摂取することは、美肌作りに欠かせません。


    また、皮脂の多い揚げ物やファーストフード、糖質の摂りすぎは皮脂の過剰分泌から角栓の原因になるため、注意が必要です。


    (4)適度な運動をおこなう

    適度な運動をおこなう

    適度な運動は、血流を改善してターンオーバーを促すため、角栓予防に効果が期待できます。


    いきなり強い運動をするよりも、ウォーキングやストレッチなどの継続しやすい運動がおすすめ。


    忙しくて時間が取れないという人は「通勤の一駅を歩くようにする」「徒歩で買い物に行く」「エレベーターやエスカレーターの使用を控えて階段を使う」など、日常の中で上手に運動を取り入れてみましょう。


    角栓を正しくケアしてニキビを防ごう

    角栓を正しくケアしてニキビを防ごう

    ニキビと角栓には以下のような違いがあります。


    • ニキビ:閉じた毛穴の中に皮脂や角質が詰まったもの
    • 角栓:皮脂と角質が混ざりあって栓になり毛穴をふさいだもの

    ただし、角栓を餌にしてアクネ菌が繁殖すると炎症を起こして、ニキビになります。


    本記事では、角栓をケアしてニキビを防ぐ対処法について詳しくお話ししました。

    正しいケアで角栓を解消し、ニキビを防ぎましょう!


    監修者:東京大学 薬学博士 杜 垚

    監修者

    薬学博士・杜 垚

    東京大学農学部を首席の成績で卒業、同年東京大学農学部長賞を受賞。
    東京大学大学院薬学系研究科で分子薬学博士号を取得。
    大手化粧品会社にてスキンケア、ヘアケア、クレンジングの研究開発や成分配合に長年従事。
    2020年株式会社Merry Plusを設立、代表取締役に就任。

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