【薬学博士監修】50代で肌が汚いと感じてしまう理由とは|肌の特徴と年齢に合ったスキンケアのポイントを徹底紹介
年齢を重ねると、若い頃よりも「肌が汚い」と感じてしまうことはありませんか。
特に50代を迎えると20代・30代では気づかなかったシミやシワなどが、肌にはっきりと目立つ場合があります。
今回は50代で肌が汚いと感じてしまう理由や、原因についてまとめました。50代の肌の特徴やスキンケアのコツもご紹介するので、年齢肌にお悩みの人も参考にしてみてください。
目次
- 50代で肌が汚いと感じてしまう理由とは
- シミやそばかすが目立つ
- 小ジワやほうれい線がくっきりしている
- 肌がくすんで見える
- 毛穴の黒ずみや開き毛穴が目立つ
- 皮膚がたるんで見える
- 50代の肌の特徴
- 若い頃よりも皮脂分泌が少なく乾燥しやすい
- 紫外線のダメージを受けやすい
- 皮膚のハリが少ない
- 50代の肌に合ったスキンケアのコツ
- 保湿力を意識しながら基礎化粧品を選ぶ
- クレンジング・洗顔で肌をゴシゴシと擦らない
- 美容液は肌悩みに合わせて使い分ける
- アイクリームで集中的に保湿ケアをする
- 日焼け止めは季節問わずに使う
50代で肌が汚いと感じてしまう理由とは
50代を迎える頃になると40代でははっきりと目立たなかった肌悩みが目立ちやすくなります。鏡を見て「肌が汚くなった」と感じてしまう人もいるかもしれません。
若い頃と比べて肌が汚いと感じてしまう原因や、理由を詳しく見ていきましょう。
シミやそばかすが目立つ
年齢を重ねると、肌にシミやそばかすなどの濃い色素沈着が目立つようになります。
色素沈着にはタイプがあり、このように種類によって特徴が異なります。
- 老人性色素斑…頬骨に多く目立ちやすく、メラニンの蓄積が原因
- 雀卵斑(そばかす)…約2~3mmの小さい点状で頬や鼻を散らばるように目立つ
- 炎症後色素沈着…ニキビ跡や虫刺されなど炎症の跡が色素沈着として目立つ
- 肝斑…紫外線や女性ホルモンの影響で起こりやすく、頬付近に左右対称に目立つ
特に老人性色素斑は紫外線や、肌の老化によってメラニンの分泌が活発になることで起こりやすいシミです。最初は薄茶色で小さな円形だったものが、年齢を重ねるにつれて色が濃くなりはっきりと目立つ場合があります。
小ジワやほうれい線がくっきりしている
小ジワやほうれい線がくっきりと目立つと実年齢よりも老けて見えたり、肌が汚いと感じたりする場合があります。
特に50代を迎える頃になると、30〜40代にはほんのりとあった小ジワや、ほうれい線がくっきりと目立ちやすくなり老けた印象を与えてしまうことが多いです。
- 表皮ジワ…皮膚表面に目立つ浅く細かいシワ
- 真皮ジワ…おでこやほうれい線などくっきりと目立つ深いシワ
- 表情ジワ…笑顔や不機嫌な時など表情を作ったときにできるシワ
- 乾燥による小ジワ…肌本来の保水力の低下などで起こりやすい小ジワ
顔の筋肉の衰えや、肌本来の保水力・肌のバリア機能の低下、皮膚のハリ不足などさまざまな理由でシワが目立ちやすくなります。
さらに50代になると筋肉の衰えや、皮膚の乾燥などで首に横ジワがくっきりと目立ちやすくなるので、顔のスキンケアと一緒に首周りもお手入れをするのがポイントです。
肌がくすんで見える
肌が曇ったような透明感がなく、くすんで見える場合も「汚い」と感じてしまう原因になります。
肌のくすみにはいくつか種類があり、タイプに合わせたお手入れを行うのがおすすめです。
- 茶ぐすみ…メラニンによる色素沈着型のくすみ
- 青みがかったくすみ…血行不良による肌くすみ
- 黄ぐすみ…「糖化」によるくすみ
糖化とは、肌の糖質とタンパク質が結びつくことで「AGEs(最終糖化生成物)」と呼ばれる物質になることです。糖化によるくすみが目立つと、肌が黄色っぽくくすんで見えます。
さらに乾燥によって肌のキメが乱れると、ツヤのないグレーがかった肌に見えることがあります。自然なツヤが目立たない肌は老けた印象に見えやすいので注意が必要です。
毛穴の黒ずみや開き毛穴が目立つ
年齢を重ねると毛穴が大きく開いて見えたり、毛穴が黒ずんで目立ったり毛穴のお悩みを抱える人も多いです。
特に50代は皮膚のキメの乱れや肌のハリが不足することで、毛穴がたるんでしずくのように目立ちやすくなります。
毛穴が大きく開きっぱなしになることで皮脂や汚れが溜まり、時間が経って酸化すると毛穴が黒ずんで見え肌が汚い印象を与えてしまう場合があります。
皮膚がたるんで見える
年齢を重ねると肌の弾力を支えるコラーゲンやエラスチンを生成する力が衰え、顔にたるみが目立つようになります。さらに肌の保水力の低下で乾燥が目立つようになると、肌のハリも保ちにくくなり、顔のたるみが起こりやすくなります。
50代は肌のバリア機能が低下し潤いを維持する力が弱まるので、若い頃よりも乾燥によるたるみや、加齢によるたるみが目立ちやすいです。
さらに顔のたるみは急な体重の増減や、顔の筋肉の衰えでも起こりやすいので肌の乾燥以外にも注意しましょう。
50代の肌の特徴
50代の肌が汚く感じてしまう原因を紹介しましたが、なぜ年齢とともにシミやシワなどの肌悩みが目立ちやすくなるのでしょうか。
今度は、50代の肌の特徴について詳しく見ていきましょう。
若い頃よりも皮脂分泌が少なく乾燥しやすい
50代になると20代よりも皮脂分泌が少なくなり、肌本来の保湿力が低下します。
若い頃はテカりやすい脂性肌タイプの人も、年齢とともに皮脂の分泌力が減って皮膚がカサつきやすい乾燥肌になる人も少なくありません。
肌に潤いを与える保湿ケアはもちろん、不足しがちな油分を補う乳液・保湿クリームなどの保湿も大切です。
紫外線のダメージを受けやすい
年齢を重ねるにつれて肌のバリア機能が低下し、紫外線のダメージが角質層に蓄積しやすくなります。
肌のバリア機能は20代後半から衰え始め徐々に低下していくため、50代を迎える頃になると紫外線のダメージもより受けやすくなるので注意が必要です。
日焼け止めはもちろん、日傘や帽子などのUVケアアイテムを使って紫外線のダメージから肌を守りましょう。
皮膚のハリが少ない
若い頃は肌に触れると押し返すようなハリがありますが、年齢を重ねるとハリに欠かせないコラーゲンやエラスチンを生成する力が弱まります。
50代は肌のハリが減少して、押し返すような弾力が少なくなる場合が多いです。
コラーゲンやエラスチンは肌の潤いを繋ぎとめるネットのような役割をする成分のため、肌の保水力が低下し乾燥が目立つと皮膚のハリも不足しがちになります。
肌の潤いとハリを与えるスキンケアアイテムや、エイジングケア※向けの基礎化粧品をとりいれるのもおすすめです。
50代の肌をスキンケアのコツ
50代を迎えてもキレイな肌を保つには、毎日のスキンケアが欠かせません。年齢に応じたケアを行うことで、肌悩みに負けない輝く美肌をキープしていきましょう。
50代の肌向けのスキンケア方法のポイントをご紹介します。
保湿力を意識しながら基礎化粧品を選ぶ
50代の肌は肌の潤いを長く保つ力が衰えがちです。保湿力に優れたスキンケアアイテムを使うのはもちろん、肌の潤いと油分のバランスを整えてくれる基礎化粧品を意識して選んでみましょう。
配合成分では、このような成分が含まれているかチェックしてみるのもおすすめです。
- 水溶性の保湿成分…ヒアルロン酸・コラーゲン・アミノ酸など
- 油溶性の保湿成分…セラミド・油成分など
特にセラミドは肌のバリア機能を整えて、皮膚の潤いを長く保ってくれます。肌がカサついて、乾燥による小ジワが気になる時にもぴったりです。
クレンジング・洗顔で肌をゴシゴシと擦らない
毛穴汚れや肌の黒ずみが目立つからといって、クレンジングや洗顔で皮膚を擦るのは避けましょう。
肌に強い刺激が加わることで、皮膚を守ろうとメラニンの分泌が活発になったり、肌のバリア機能が低下したりする原因になります。
こすらないタイプのクレンジングバームやクレンジングジェルを選びましょう。クレンジングの使用量はケチらずに、適した量を使って軽いタッチで肌をなでるようになじませましょう。拭き取り型のクレンジングウォーターや、クレンジングシートは肌への摩擦が大きく、皮膚を擦りやすいので肌がカサつきや乾燥が目立つ時は避けましょう。
洗顔料は洗顔ネットなどでよく泡立ててから、キメ細やかな泡と肌の汚れをなじませるように指の腹を使って顔全体になじませるのがおすすめです。
この時もゴシゴシ皮膚を擦るのではなく、軽い力で泡を塗り広げるようになじませましょう。
美容液は肌悩みに合わせて使い分ける
肌に潤いと栄養を与えてくれる美容液は、年齢肌のお悩みを抱えやすい50代のスキンケアにとりいれたい基礎化粧品です。
さまざまなタイプがありますが、特に気になる肌悩みに合わせて配合されている成分やテクスチャーなどを自分好みに選んでみましょう。
美容液は化粧水の後につけるタイプもあれば、洗顔後の肌につける導入タイプのものもあります。導入タイプは後から使う化粧水の潤いを角質層に行き渡らせやすくしてくれるので、さっぱりとしたテクスチャーのものがおすすめです。
アイクリームで集中的に保湿ケアをする
50代は皮膚の薄い目元に小ジワが目立ちやすくなります。目の周りはコンタクトや目薬を使ったり、まばたきや表情を作るために筋肉が細かな動きを絶えなかったりするので、他の部分よりも乾燥しやすいという特徴があります。
密着力に優れたアイクリームで、濃厚な保湿ケアをして目元に潤いとハリを与えるのがおすすめです。
日焼け止めは季節問わずに使う
紫外線は夏場だけでなく、季節を問わず降り注いでいます。日差しが厳しい夏は小まめに日焼け止めを塗り直していても、冬はUVケアを忘れてしまうという人もいるのではないでしょうか。
紫外線のダメージを肌に溜めないためにも、日焼け止めは季節を問わずに塗るのが大切です。
特に屋外で過ごす場合は、SPF40~50+・PA+++~++++のUVカット指数の高いタイプや、水・汗で落ちにくいウォータープルーフ加工の耐久性に優れたものがおすすめです。
デスクワークなど屋内で過ごす場合は、SPF20~30・PA++~+++で肌負担が少ないマイルドなタイプを選んでみましょう。
アラフィフ肌に合ったスキンケアのやり方で50代の肌をキレイに輝かせよう
50代を迎える肌はシミやシワ・たるみ・毛穴の開きなどが目立ちやすく、「肌が汚い」と感じてしまう人もいるのではないでしょうか。
しかし年齢肌の特徴に合わせて基礎化粧品を選んだり、スキンケア方法を見直したりすることで年齢に負けないキレイな肌を目指すことは十分可能です。
今回ご紹介したスキンケアのコツを意識しながら、若い頃と同じお手入れではなく50代の肌に合ったスキンケアで肌を輝かせてみませんか。
(※年齢に応じたお手入れのこと)
監修者
薬学博士・杜 垚
東京大学農学部を首席の成績で卒業、同年東京大学農学部長賞を受賞。
東京大学大学院薬学系研究科で分子薬学博士号を取得。
大手化粧品会社にてスキンケア、ヘアケア、クレンジングの研究開発や成分配合に長年従事。
2020年株式会社Merry Plusを設立、代表取締役に就任。
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